クリスマスコンサートのポスターデザイン|季節感の出し方と配色

クリスマスコンサートのポスターは、「演奏会の品格」と「お祝いの華やぎ」をどう両立させるかが肝心です。赤と緑だけで作ると安っぽくなり、黒や紺で固めすぎると重く沈みます。

合唱団・吹奏楽団・教会・音楽教室など主催者ごとの方向性をはじめ、季節感を出す配色5パターン、サンタを使わずに「らしさ」を出すコツ、よくある失敗例まで、演奏会の現場で使える形にまとめました。

この記事の要点

  • クリスマスらしさは「配色・モチーフ・文字・質感・配置」の5つの層で作る
  • 主催者タイプ(合唱・吹奏楽・教会・音楽教室・室内楽)で目指す方向は5通りに分かれる
  • 季節感を出す配色は、赤×緑の定番だけでなく5パターンから選べる
  • サンタやトナカイに頼らなくても、雪結晶・ろうそく・星・抽象ツリーでクリスマスの雰囲気は出せる
  • 本番の3〜6か月前から逆算して配布の準備に入る

この記事を書いた人

コンサートデザイン

コンサートデザイン編集部

演奏会のチラシ・プログラム・チケットを年間200件以上手がけてきたコンサートデザインのスタッフです。クラシック・吹奏楽・リサイタルなど、現場を知る立場から役立つ情報をお届けします。

クリスマスコンサートのポスターデザインのヒーロー画像|深紅とモミ緑とゴールドの上品な配色で、楽譜やリースとともにポスターを並べたフラットレイ

クリスマスコンサートのポスターに求められること

クリスマスらしさは5つの層で作る

ポスターに「クリスマスらしさ」を出すとき、頼りになる手がかりは大きく5つに分かれます。

具体例 役割
配色 赤×緑、紺×金、雪の銀色 パッと見の印象を決める
モチーフ ツリー、星、雪結晶、ろうそく、リース 「クリスマスだ」と即わかる目印
文字(書体) 明朝、装飾文字、英字の飾り文字 品格・年齢層・雰囲気を伝える
質感 紙の風合い、雪の粒感、光のにじみ 「冬の手触り」を加える
配置 余白の取り方、左右対称か非対称か、視線の流れ 高級感や読みやすさを決める

5つすべてを盛り込まなくてかまいません。むしろ、全部を強くするとうるさくなります。「配色とモチーフは強め、書体は控えめ、質感は紙だけ」のように、強弱をつけるのが上手な作り方です。

演奏会の品格と華やぎの兼ね合い

クリスマスコンサートは、ジャンルによって「品格寄り」か「華やぎ寄り」かが大きく変わります。

  • 教会音楽・聖歌隊・プロのクラシック公演 → 品格寄り
  • 学校の吹奏楽部・地域の音楽教室発表会・親子コンサート → 華やぎ寄り
  • 一般の市民合唱・地域吹奏楽団 → 中間

ポスターは、お客さまが「自分が行きたい雰囲気の演奏会か」を判断する最初の入口です。主催者の規模・客層・チケット価格と、ポスターの空気感がそろっていることが一番大切な原則になります。

三浦(プランナー)

三浦
(プランナー)

うちでお手伝いしている例だと、「立派なホールで5,000円のチケットなのに、ポスターだけ手描き風」のような不一致が、当日のお客さまの反応を一番下げてしまいます。にぎやかな見た目のポスターを見て「子ども向けかな」と思って来た方が、本格的なクラシックを聴くと、温度差を感じてしまうんです。デザインに入る前に、まず「自分の公演はどちら寄りなのか」を主催の仲間と言葉にしておくと、後の判断がぶれません。

主催者タイプ別の方向性

クリスマスコンサートとひと口に言っても、誰が主催するかでデザインの最適解は変わります。代表的な5タイプを整理しました。

一般・市民合唱団 ― 厳かさとお祝いの中間

団員の家族や地域の合唱愛好者が中心の客席です。讃美歌や定番の合唱曲を厳かに歌う場面と、最後の合唱曲で会場と一緒に歌うにぎやかな場面が同居します。

ポスターも、深い赤×深い緑×生成り色ボルドー×深緑×金のように、鮮やかさを一段落とした「大人の赤緑」が合います。ステンドグラスの線画やリースなど、宗教的なモチーフを少し入れると、品格とお祝いの中間が表現できます。

吹奏楽団・金管アンサンブル ― 澄んだ寒色+赤の差し色

吹奏楽団のクリスマスは、家族連れや吹奏楽ファンが集まるあたたかい場です。一方で、金管楽器の澄んだ響きを連想させる冬の透明感もポスターに乗せたいところです。

おすすめは、深い青や青緑を土台に、雪結晶の白と、楽器の輝きを思わせる赤や金を差し色にする組み合わせ。学生バンドや地域団体では、もう少し明るく鮮やかな青×白×黄緑のような清涼感のある配色も好相性です。

教会・聖歌隊・ハンドベル ― 聖夜のろうそくの光

教会主催のクリスマス礼拝コンサートやキャロル演奏会、ハンドベル演奏会は、もっとも「品格寄り」のジャンルです。お客さまは信徒の方や、教会の静かな雰囲気を求める一般市民です。

配色は、紺や深い青を背景に、ろうそくのあたたかな光(淡い金色や琥珀色)と生成り色を組み合わせる「真夜中のミサ」系が定番です。ステンドグラス、ろうそく、ヒイラギ、星のような静かなモチーフが似合います。

なお、教会音楽の暦では「待降節(アドベント)」と「降誕祭(クリスマス当日)」で典礼の色が異なることも頭の隅に置いておくと、迷ったときの判断軸ができます。詳しくは後述します。

音楽教室・親子コンサート ― あたたかみと親しみやすさ

音楽教室の発表会や、未就学児から小学生を対象にした親子コンサートは、あたたかみと親しみやすさが最優先です。

ベージュ×生成り色×毛糸の茶色のいわゆるヒュッゲ(北欧のくつろぎ)系や、ミルクティー×淡い緑×小さな赤のやさしい配色がよく合います。サンタやトナカイのモチーフも、ここでは前向きに使ってかまいません。ただし、お店の特売チラシのように原色を多用するのは避け、手描き風や絵本のような線でやわらかさを保ちます。

ピアノリサイタル・室内楽 ― ひかえめな雪結晶と高級感

ソロのピアノリサイタルや弦楽四重奏など、少人数の編成では、演奏者の名前と公演そのものが主役です。クリスマスのモチーフは「冬の余韻」程度に抑えるのが上品な作り方です。

配色は、濃いめの灰色×生成り色×淡いピンクの金や、深いボトル緑×シャンパン金×白のような落ち着いた組み合わせ。雪結晶も具体的に描かず、ごく小さな点や線で示します。書体は明朝体や上質な英字飾り文字を選びましょう。

クリスマスコンサートポスターの主催者タイプ別 推奨デザインマップ|市民合唱・吹奏楽・教会・音楽教室・室内楽の5タイプ別の推奨配色とモチーフとNGポイントを比較した一覧表

三浦(プランナー)

三浦
(プランナー)

打ち合わせで一番よく聞かれるのが「うちは合唱だけど、教会っぽいデザインと家族向けデザイン、どちらがいいんですか」というご質問です。判断の目印は、お客さまの平均年齢とチケット価格です。価格が3,000円を超える、もしくは平均年齢が高めなら品格寄り、無料〜1,500円で小さなお子さんも来るなら華やぎ寄り、と切り分けると失敗が少ないですよ。

季節感を出す配色5パターン

クリスマスらしい配色は、赤×緑だけではありません。演奏会の雰囲気に合わせて選べる5パターンを並べておきます。実際のhex値は目安として参考になさってください。

王道の赤×緑(伝統・讃美歌)

もっとも王道の組み合わせです。ただしそのまま原色で使うと安っぽいので、鮮やかさを落として深紅とモミの木の緑にし、生成り色や金を入れて格を上げます。

色名 hex例 役割
深紅 #B8252D 主役
モミ緑 #28562A わき役
生成り色 #F5E6D3 土台
#C9A961 差し色

向く演奏会: 市民合唱、地域吹奏楽、年末家族向けコンサート

紺×金(聖夜・上品系)

「品格寄り」を狙うときに頼れる組み合わせです。クリスマスらしさを抑えながら、十分に冬とお祝いの気配を出せます。

色名 hex例 役割
#1A365D 土台
#C9A961 主役
生成り色 #E6D7C3 わき役
深緑 #3E5F3A 差し色

向く演奏会: クラシックコンサート、教会音楽、ピアノリサイタル

ヒュッゲ・北欧のくすみ色(あたたかい光)

デンマーク発祥の「ヒュッゲ(くつろぎ)」をイメージした、ベージュと茶色を軸にしたあたたかい配色です。暖炉や毛布、ろうそくの光のような落ち着いた印象をつくれます。北欧諸国で広く親しまれている空気感です。

色名 hex例 役割
らくだ色(キャメル) #D59A4B 主役
ベージュ #F0CF9A わき役
生成り色 #FFF1DF 土台
毛糸の茶 #8B5B2E 差し色

向く演奏会: 女性合唱、室内楽、小ホールでの演奏会、音楽教室発表会

銀色×白(雪と光)

雪景色や澄んだ冬の朝をイメージした、要素を絞った静かな配色です。文字との濃淡差を保つ工夫が要りますが、現代音楽や洗練された雰囲気のリサイタルにはよく似合います。

色名 hex例 役割
淡い水色 #97C8CF 主役
銀ねず色 #BFC7C9 わき役
#F7F5F0 土台
濃い紺 #2B3A3B 文字色

向く演奏会: 現代音楽、現代的なピアノリサイタル、洗練された雰囲気を打ち出したい公演

昔の絵はがき風(オレンジ茶系)

くすんだ赤茶や辛子色、生成りの白を組み合わせた、昔の絵はがきや木版画を思わせる懐かしい配色です。年配の方に好まれやすく、暖かい懐かしさを感じさせます。

色名 hex例 役割
くすみ赤 #9B2226 主役
辛子色 #E9D8A6 わき役
生成りの白 #FEFAE0 土台
深緑 #386641 差し色

向く演奏会: 年配の方が中心の合唱、市民バンドの懐かしい雰囲気、昔風のジャズ

クリスマスコンサートポスターの季節感を出す配色5パターン見本|王道の赤×緑・紺×金・ヒュッゲ北欧くすみ・銀色×白・昔の絵はがき風の5パレットをhex値と向く演奏会タイプ付きで一覧表示

季節感を出すモチーフの選び方

配色と並んで、モチーフの選び方が「クリスマスらしさ」を大きく左右します。

サンタを使わずに「クリスマス感」を出すコツ

クラシック・合唱・吹奏楽・教会音楽など、にぎやかになりすぎたくないジャンルでは、サンタやトナカイのイラストは少し浮きがちです。次のモチーフを使うと、品のあるクリスマス感が表現できます。

  • 雪の結晶: 大きさを変えてばらばらに散らすと、五線譜の点描のような繊細さが出る
  • ろうそく: 一本のろうそくとその光をぼんやり描くだけで、聖夜の空気がそろう
  • : ベツレヘムの星をひとつだけ大きく置く
  • 抽象ツリー: 三角形だけでツリーを表現する
  • 飾り玉: ツリーに飾る球状のオーナメントをひとつだけ大きく見せる
  • ヒイラギ: 葉と赤い実だけの輪郭で品よく
  • リース: モミ枝のリースの中にタイトルを置く

「1つのモチーフに絞って大きく」が、品格と季節感の両立への近道です。

楽器とクリスマスモチーフの組み合わせ方

演奏会のポスターである以上、何らかの形で「音楽」も伝えたいところです。楽器や楽譜と、クリスマスのモチーフを組み合わせる定番の型を紹介します。

  • ト音記号 × リース: リースの中にト音記号を配置する
  • 楽譜 × 雪結晶: 五線譜の上に雪結晶を散らす
  • 教会の鐘 × ハンドベル: 教会の鐘と楽器のハンドベルを重ねる
  • ピアノの鍵盤 × ろうそく: 鍵盤の上にろうそくを一本立てる
  • 楽器の輪郭 × 星: 楽器の輪郭の上に星をひとつ置く

楽器を主役にするか、クリスマスのモチーフを主役にするかは、「演奏会としての品格」と「お祝いの華やぎ」の兼ね合いから決めます。プロ寄りのリサイタルなら楽器を主役に、市民合唱や親子コンサートならクリスマスのモチーフを主役に、と覚えておくと迷いません。

教会の暦 ― 待降節(アドベント)と降誕祭の色彩

教会主催やキャロル演奏会では、典礼の暦に沿った色彩を意識すると、信徒の方への伝わり方がぐっと深まります。

期間 教会の典礼色 デザインの方向
待降節(アドベント・降誕祭前の4週間〜12月24日) 紫(カトリックの標準色)/第3主日のみ薄紅/聖公会の一部では深い青も 静か・期待・ろうそく・余白を多めに
降誕祭(クリスマスイブ・当日) 白/金 華やか・光・星・金色

待降節(アドベント)期間に開く演奏会では、紫や薄紅を基調にした静かな配色のほうが信徒の方には自然に映ります。聖公会の一部では待降節に深い青(ソールズベリーの青)を使う伝統もあり、教派により色の慣行が異なります。降誕祭の当日や直前なら、白と金を主役にしたお祝いらしい配色がふさわしい雰囲気です。

教会の典礼色とは別に、ふだんのクリスマス配色として広く定着しているのが赤と緑です。赤はヒイラギの実やサンタクロース、緑はモミの木や常緑樹に由来します。教会主催でも一般向けのキャロル・コンサートなら、典礼色を土台にしつつ赤や緑を差し色として加えると、信徒以外のお客さまにも親しみやすい印象になります。

三浦(プランナー)

三浦
(プランナー)

教会の演奏会で私がよくお願いするのは、ろうそくの光のぼかしを背景に薄く敷くことです。手描きの炎を描かなくても、にじむような暖色の濃淡をひとつ置くだけで、聖夜の空気が一気に整います。逆に、サンタや原色の赤緑を入れてしまうと「教会らしさ」が崩れて、信徒の方が違和感を覚えやすくなります。

書体と配置の基本

配色とモチーフが決まったら、文字組みと配置で全体の格が決まります。

書体は3つまで、装飾書体は1箇所だけ

ポスターに使う書体は3種類以内に絞ります。4種類以上混ぜると、雑然として安っぽくなります。装飾の強い書体(筆記体やクリスマス専用書体)は、タイトル一語だけに使い、本文や日時会場は読みやすい明朝体やゴシック体に任せます。

階層 書体の選び方
公演タイトル 装飾的な明朝・筆記体 「Christmas Concert」のChristmas部分のみ筆記体
演目・出演 明朝体や落ち着いた書体 楷書や游明朝など
日時・会場 ゴシック体 游ゴシックなど読みやすさを優先

3つの段に分けて文字の大きさを決める(タイトル→演目・出演→日時会場)

ポスターを5メートル離れて見たときに、最初に読むべき情報から順に段を分けます。

  1. 1段目(最大の文字・上部または中央): 公演タイトル、団体名
  2. 2段目(中くらいの文字・上中央または中央下): 演目、出演者
  3. 3段目(小さめの文字・下部): 日時、会場、料金、主催、QRコード

「全部を大きく見せたい」と思いがちですが、目立たせるのは1つだけに絞り、残りを段階的に小さくしていくほうが、結果として全部読んでもらえます。

余白と色の濃淡の考え方

ポスターを上品に見せるコツは、情報を詰めすぎないことです。海外のデザイン理論では、60対30対10の法則がよく語られます。

  • 土台の色: 60〜70%
  • わき役の色: 20〜30%
  • 主役(差し色): 5〜10%

クリスマスのデザインで失敗しやすいのは、赤も金もきらきら装飾もすべて10%以上ずつ詰め込んでしまう例です。差し色は紙面の10%以下に絞ると、それだけで品格が一段上がります。

加えて、紙面の3分の1ほどは余白にする心づもりで作ると、文字が呼吸できる仕上がりになります。

やってしまいがちな失敗パターン

実際の制作現場で見かける典型的な失敗を5つ挙げます。当てはまるものがあれば、配色やレイアウトを見直すきっかけにしてください。

原色の赤×緑で安っぽく見える

赤と緑は色彩理論で真逆の関係(補色)にあり、原色のままぶつけ合うと目がちかちかして見えづらくなります。スーパーの安売りチラシのような印象になり、演奏会には不向きです。

改善: 鮮やかさを一段落とし、深紅とモミ緑にする。あいだに生成り色や金を必ず入れる。

きらきら装飾の使いすぎ

雪結晶、星、粒のような光、銀ラメ風の質感をすべて入れてしまうと、軽い印象になりがちです。

改善: きらきらした要素は紙面の5%以下に抑える。背景はつや消しの色面で受け止める。

黒の使いすぎで「喪」っぽく見える

「クラシックだから黒で締めよう」と真っ黒の面積を増やすと、お祝いの華やぎが消えて重苦しくなります。お悔やみ事の印刷物のように見えてしまうこともあります。

改善: 黒のかわりに紺、深い緑、濃いめの灰色を使う。文字色も真っ黒よりやや色味のある暗い色が合います。

サンタ&トナカイがクラシック演奏会と合わない

「クリスマスといえばサンタ」と安易に入れると、プロのクラシックコンサートではにぎやかすぎ、お客さまが想定する雰囲気とずれます。

改善: 「主催者タイプ別の方向性」を参考に、自分の演奏会がにぎやか寄りでよいか、ひかえめに振るべきかを判断する。

情報を詰め込みすぎて読めない

「出演者全員の名前」「全曲目」「主催・後援の全名称」を同じ大きさで入れてしまうと、どこを読めばいいのかわかりません。

改善: 出演者は代表3〜5名のみ、曲目は代表曲のみ、主催・後援は最小サイズで足元にまとめる。詳細はチラシやプログラムに譲り、ポスターは「来てみたい」と思わせる入口に徹する。

クリスマスコンサートポスターのやってしまいがちな失敗5パターンとその直し方|原色赤緑・キラキラ装飾の使いすぎ・黒の使いすぎ・サンタとトナカイの不整合・情報詰め込みのNGとOK比較

三浦(プランナー)

三浦
(プランナー)

私が現場でいちばん多く直すのは、実は「情報の詰め込み」と「黒の塗りつぶし」の2つです。団体さんとしては「これも書きたい、あれも書きたい」となるお気持ちはよくわかります。ただ、ポスターは通りすがりの3秒で目を留めてもらう道具です。本当に読んでほしい情報を3つに絞ると、結果として「来てみよう」と思ってくださる方が増えます。

制作スケジュールの逆算

本番3〜6か月前から動き出す

クリスマスコンサートのポスターは、本番の3〜6か月前には制作を始めるのが標準です。早い団体さんで本番6か月前、遅くとも本番3か月前には印刷物が手元にある状態を目指します。配布開始は本番3〜4か月前から動き出すのがおすすめです。そうすれば、他団体の演奏会で折り込みをお願いしたり、音楽教室や練習場に置いていただいたりする時間が取れます。

本番までの期間 やること
6か月前 プログラム決定、会場の確定、ポスターの方向性決定
5か月前 下書き・配色案の決定、出演者写真の手配
4か月前 デザイン本制作、文字校正、印刷会社への入稿
3〜4か月前 印刷物が納品、会場・関係先・SNSで配布開始
1〜2か月前 二度目の告知(追加配布・ネット広告・SNS強化)

印刷工程と入稿期限の目安

ネット印刷を使う場合、入稿から納品までおおむね3〜10営業日が目安です。最短1〜2営業日後に発送される特急便もありますが割高になります。一方、費用を抑えたい場合は7〜10営業日の通常便が選べます。

年末は印刷会社が混み合うため、12月公演なら遅くとも10月末には入稿を済ませると安心です。11月中旬から配布を始めたい場合の逆算でこのスケジュールになります。少し余裕を持って動くことで、文字校正のやり直しや色校正の差し戻しにも対応できます。

印刷で気をつけたい色のこと(赤の沈み・金色の再現)

画面上で美しく見える色が、紙に刷ると違って見えることがあります。クリスマスのデザインで、とくに気をつけたいのは次の2点です。

  • 赤の沈み: 鮮やかな赤は、印刷だとくすんで暗くなりやすい色です。鮮やかさを保ちたいときは、まず印刷会社に「蛍光ピンクを少し混ぜる」「特色インクを使う」相談をするのが一番効きます。CMYK値で M100 Y100 に黒を足すとかえって沈むので、深紅で「ほどよく沈んだ赤」を狙うときだけ、ごく少量の黒を加える方向で組みます。
  • 金色の再現: 画面上の金色は、印刷では茶色やくすんだ黄色に見えがちです。本物の金色を出したい場合は金色の特色インク箔押し加工を検討します。ただし箔押しは小ロットでは単価が跳ね上がるので、数百枚規模ならベージュ寄りの黄色+少しの茶色でデザイン的に再現するのが現実的です。

仕上がりにこだわるなら、色見本(色校正)を一度取り寄せると、本番の印刷後に「思っていた色と違う」という事故が防げます。

なお、画面上で作ったデータを印刷会社に渡すときは、3つの基本に気をつけてください

  • 塗り足しを3mmつける: 紙の端まで色を伸ばしたいデザインでは、外側に3mm余分に色を伸ばしておきます。これがないと裁断時に白い縁が出ます
  • 画像はCMYK/300dpi以上: 写真やイラストはCMYK形式・300dpi以上で配置します。RGBのまま入稿すると印刷時に色が大きく変わります
  • 画像の解像度を確認: スマホやSNSから拾った画像(72dpi)を拡大して使うと、印刷物では輪郭がギザギザに見えます

これらは印刷会社のテンプレートを使うとほぼ自動で守れます。テンプレートを必ずダウンロードしてから作り始めるのが一番の近道です。

自分で作る・プロに依頼する判断軸

ポスターを自分で作るかプロに依頼するかは、仕上がりへの期待値作業時間予算のバランスで決まります。

方法 向いている場面 注意点
Canvaなどの無料ひな型 学生団体、初回開催、配布枚数が少ない ひな型の印象が強く出る。他と似たデザインになりがち
Wordでの自作 小規模の地域コンサート、内輪向け 写真の鮮明さや印刷時の色味の調整が難しい
Illustrator・InDesignで自作 デザインの経験がある主催者・元デザイナーの方 自由度は最大だが時間がかかる。印刷会社のテンプレート利用が前提
デザイナーへ個別依頼 配布枚数が多い、写真撮影も合わせて頼みたい 制作期間と予算がそれなりに必要
演奏会専門のデザイン会社 演奏会の慣例や印刷工程まで含めて任せたい 演奏会の相場感を共有できる相手を選ぶ

三浦(プランナー)

三浦
(プランナー)

「自作でもプロでも、できあがりに納得しているなら正解です」とお伝えしています。Canvaで作って毎年同じ雰囲気を引き継いでいる団体さんもありますし、思い切ってプロに頼んで雰囲気を一新する団体さんもあります。何を残し、何を新しくしたいかを一度言葉にしてから判断すると、お金と時間の使いどころが見えてきます。

クリスマスコンサートのポスターをコンサートデザインに任せたい方向けに、サービスの紹介と問い合わせ先を記事末尾にまとめてあります。

よくある質問

Q1. クリスマスコンサートのポスターはいつから配布するのがよいですか?

本番の3〜4か月前から先行配布を始め、2〜3か月前から本格的な配布に入るのが一般的です。12月公演なら、9月末〜10月初旬にデザイン本制作を始め、10月末〜11月初旬に印刷物を手にして、11月から本格的な配布に入る流れが標準です。早めに動くと、文字校正や色校正にも余裕が生まれます。

Q2. 赤と緑を使わずにクリスマス感を出せますか?

十分に出せます。紺×金ヒュッゲ(くすみベージュ系)銀色×白昔の絵はがき風のオレンジ茶系など、赤緑以外の選択肢はたくさんあります。むしろ、クラシックや教会音楽など品格寄りのジャンルでは、赤緑を避けたほうがふさわしい場合も多いです。

Q3. ポスターとチラシは同じデザインで作るべきですか?

基本は同じデザイン要素(配色・モチーフ・タイトルの文字組み)を共有しつつ、サイズに合わせて情報量を変えます。ポスターは「来てみたい」と思わせる入口、チラシは「持ち帰って詳細を確認する」役割が中心です。両方の役割をひとつにそろえすぎないほうが、それぞれが機能します。

Q4. 子ども向けと大人向け、どちらに寄せるか迷ったときは?

お客さまの平均年齢と、チケットの価格帯で判断するのがおすすめです。平均年齢が高めでチケットが3,000円を超えるなら品格寄り、平均年齢が低く家族連れが中心なら親しみやすさ寄り、と切り分けると失敗が少なくなります。

Q5. ポスターに使ってよいモチーフ素材はどこで探せますか?

無料の素材サイトや、無料写真をまとめて検索できるサイトが手軽です。Canvaは無料の利用枠でも豊富な素材が使えますが、王冠マークがついた素材は有料の契約が必要なので注意してください。有料の高品質な素材を扱う写真・イラスト販売サイトもいくつかあり、品質を重視する場合に向いています。クリスマスのモチーフは11月以降に検索数が一気に増えるため、9〜10月のうちに素材を確保しておくと選びやすくなります。

Q6. 印刷の枚数はどのくらい用意すればよいですか?

公演規模や配布方法によって大きく変わります。私たちが見てきた団体さんの傾向では、会場の客席数の2〜3倍を一つの目安にされることが多いです。例えば300席のホールなら600〜900枚、500席なら1,000〜1,500枚ほど。配布方法(手配り・地域のお店への設置・他団体の演奏会での折り込みなど)と、配布先(音楽教室、地域のお店、関係者、SNSの紙引き換え用など)を書き出して逆算すると、無駄が出ません。

Q7. デザイン費用の相場はどのくらいですか?

ポスター単体のデザイン依頼で3〜10万円が一般的な相場です。チラシ・ポスター・プログラム・チケットを統一デザインで一式依頼する場合、業者の格安まとめプランで5〜10万円、ゼロから作る個別のデザイナー依頼で15〜30万円程度が目安になります。詳しい料金感はデザイン料金相場のページで解説しています。

コンサートデザインが提供していること

コンサートデザインはクラシックや吹奏楽などの演奏会のチラシやプログラム、チケットなどを専門に、年間200件以上の実績があります。クリスマスコンサートのポスター・チラシも、合唱団・吹奏楽団・教会・音楽教室・親子コンサートまで、主催者の規模やお客さまの層に合わせてご相談を承っております。

修正回数は無制限。曲目・日程・ご希望のイメージの3点をお知らせいただければ、概算お見積もりと参考デザイン案を無料でお返しします。

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