
合唱コンクールや音楽会の歌をスマホやビデオカメラで録ってみたものの、聞き返すと、盛り上がる場面では音が割れていて、静かな場面では客席のざわつきばかりが耳につく。しかも、何を買えばよいのかも分からない。学校の先生から、そういうお声をよくいただきます。
合唱の録音でいちばん大事なのは、機材の値段ではなくマイクの置き場所です。この記事では、体育館で合唱を録るのが難しい理由から、マイクの置き場所、うまく録れなかったときの直し方まで、ご自分で録るために必要なことをまとめました。
スクールメモリー(株式会社パブット)は、学校の音楽行事の撮影と録音を専門にする制作会社です。演奏会を含めて年間200件以上の収録をお受けしています。音は映像とは別に、録音の担当者が録っていますので、現場でマイクをどこに置いているかも、あわせてお伝えします。

この記事の監修
スクールメモリー編集部株式会社パブット
学校の音楽行事(合唱コンクール・音楽会・学芸会・卒業式)の撮影・録音を専門にする制作チームです。演奏会を含め年間200件以上の収録をお引き受けし、関東を中心に学校の行事を現場で記録しています。JASRACと利用許諾契約を結んだ事業者の一覧に掲載されており、卒業記念用とコンクール用の著作権の手続きを学校に代わって行っています。
この記事の要点
- 大事なのは機材の値段よりもマイクの置き場所です。
- スクールメモリーは、マイクを2本、指揮者の両サイドに、床から2〜2.5mほどの高さで立てています。ただし、ちょうどよい高さも間隔も会場によって変わるため、この2〜2.5mは目安です。
- 先生がご自分で録るなら、スマホやビデオカメラに付いているマイクは避けてください。音の大きさが自動で変わる設定になっていると、盛り上がる場面で音が引っ込むためです。
- 録音機は、本体にマイクが付いた手のひらサイズのものが1台あれば足ります。選ぶときは「32ビットフロート」で録れるものを選んでください。大きい音が入っても記録が割れません。
- ご自分の録音機1台で録るなら、置き場所の目安は変わります。距離は合唱の最前列から5mほど、高さは立っている人の目の高さです。
- よくある失敗は、音が割れることと、ざわつきが多く入ることの2つです。本番の前に一度録って聞き返しておくと安心です。
1.まず結論|合唱の録音は、マイクの置き場所でほとんど決まります
合唱の録音で音の良し悪しを決めているのは、機材の値段ではなくマイクの置き場所です。スクールメモリーが体育館で録るときは、マイクを2本、指揮者の両サイドに、床から2〜2.5mほどの高さで立てています。
同じ体育館でも、この置き方で録った音と、スマホを客席に置いて録った音とでは、聞こえ方がまったく違います。
次に大事なのは、スマホやビデオカメラに付いているマイクを使わないことです。スマホやビデオカメラは、音の大きさが自動で変わる設定になっている機種が多く、その場合は、いちばん聞かせたい盛り上がる場面で音が引っ込んでしまいます。
機材は、本体にマイクが付いた手のひらサイズの録音機が1台あれば始められますので、高い機材への買い替えや買い足しは要りません。まずは、体育館という場所が音を録るうえでどう難しいのかをお伝えします。
2.体育館で合唱がうまく録れないのは、なぜ?

体育館が音を録るために作られた部屋ではないからです。録りにくくなる理由は3つあります。
- はね返った音(響き)が歌声に混ざります。
- 静かに歌う場面と力いっぱい歌う場面で、音の大きさがかなり変わります。
- 客席と歌う場所が同じ部屋にあるため、話し声や物音まで入ってきます。
1つ目は、部屋のつくりです。床は板張りで、天井や壁も音を吸わないため、歌声はマイクへまっすぐ届くだけでなく、床や壁、天井ではね返って、少し遅れてもう一度届きます。音響機器メーカーのTOAは、多くの体育館は、板張りの床と、音を吸う造りではない天井や壁に囲まれていて、音がはね返りやすいと説明しています。
このはね返って遅れて届く音を、響きと呼びます。ホールの響きは音楽に合うように整えられていますが、体育館の響きは整えられていないため、はね返った音が歌声に重なります。
マイクを遠くに置くほど、はね返った音の割合が増えて、歌声はぼやけていきます。客席のうしろに置いたスマホで録った音がぼんやり聞こえるのは、このためです。
2つ目は、合唱そのものの性質です。これは体育館に限りませんが、静かに歌う場面と力いっぱい歌う場面では、音の大きさがかなり変わります。静かな場面に合わせて設定しておくと、盛り上がる場面で音が割れてしまいます。
3つ目は、客席との近さです。体育館では、歌う場所と客席が同じ部屋にあり、仕切りもないため、話し声や物音まで歌声と一緒にマイクへ入ってきます。
3.スマホやビデオカメラに付いているマイクで録ると、どうなる?
聞き返したときに、盛り上がる場面では音が引っ込み、静かな場面ではざわつきが大きく入って聞こえます。原因は3つです。合唱までの距離、まわりの音まで拾うマイクの向き、音の大きさが自動で変わる設定です。
まず、合唱までの距離です。客席に置いたり三脚に載せたりすると合唱から離れ、離れるほど歌声はぼやけて届きます。
次に、マイクが音を拾う向きです。スマホやビデオカメラに付いているマイクには、まわりの音を広く拾うように作られているものが多く、前の席の話し声まで歌声と変わらない大きさで入ってしまいます。
正面を狙う設定がある機種もありますが、体育館のように歌う場所まで距離がある会場では、その効果は限られます。
そして、音の大きさが自動で変わる設定です。大きい音が入ると機械が音を下げ、静かになると元に戻すため、盛り上がる場面では音が引っ込み、静かな場面ではざわつきが大きく入ります。
この上げ下げは、録ったあとで元に戻すことはできません。
| 聞き返したときの様子 | なぜそうなるのか |
|---|---|
| 盛り上がる場面で音が引っ込む | 音の大きさが自動で変わる設定になっていて、機械が音を小さくしている。 |
| 静かな場面でざわつきが大きくなる | 同じ設定で、機械が音を大きくしている。 |
| 客席の話し声が歌声と変わらない大きさで入る | スマホやビデオカメラに付いているマイクの多くが、まわりの音を広く拾う造りになっている。 |
この設定を切れるかどうかは機種によって違い、自動で変えない録音機もあります。お使いのスマホやビデオカメラにこの設定があるかを、一度確かめてみてください。
練習の様子を先生方で聞き返すだけなら、スマホやビデオカメラのままで足ります。行事の記録として残し、あとから配る予定があるなら、録音機を別にご用意ください。
4.合唱の録音に向く録音機の選び方

選ぶときに確かめるのは、正面の音を主に拾うマイクか、左右2つに分けて録れるか、大きい音が入っても記録が割れないかの3つです。この3つがそろっているのが手のひらサイズの録音機で、録るためにマイクを別に買い足したり、パソコンにつないだりする必要はありません。
| 確かめること | なぜ確かめるのか |
|---|---|
| 正面の音を主に拾うマイクか(商品ページの言葉では「単一指向性」) | まわりの音も同じように拾うマイクだと、体育館では客席のざわつきまで同じ大きさで入ってくる。 |
| 左右2つに分けて録れるか(同じく「ステレオ」) | 合唱は横に広く並ぶため、左右に分けて録ると、その広がりを残せる。 |
| 大きい音が入っても記録が割れないか(同じく「32ビットフロート」) | この録り方でないと、合唱がいちばん大きくなったときに音が割れて、あとから自分で直すのは難しい。 |
3つとも大切ですが、いちばん大事なのは32ビットフロートです。32ビットフロートで録れる機種を選んでおけば安心です。大きい音が入っても記録そのものは割れないため、いちばん多い失敗を避けられます。
通信販売で探すときは、まずこの言葉で絞ってから、残りの2つを確かめるほうが早く済みます。
この機材は、売り場や通信販売では「ICレコーダー」や「ハンディレコーダー」という名前で並んでいます。どちらも手のひらサイズの録音機のことですので、その名前で探し、商品ページの仕様の欄に、上の表の3つの言葉が書かれているかを確かめてください。
マイクには音を拾う向きがあり、正面の音を主に拾うもの、まわりの音を広く拾うものなど、いくつかの種類があります。これについては、オーディオテクニカがマイクが音を拾う向きの解説を公開しています。合唱を録るなら、正面の音を主に拾うものを選んでください。
値段は、手のひらサイズの録音機なら1万円台から選べます。これは2026年8月に調べた時点の目安で、値段は変わっていきます。なお、高い録音機に買い替えるより、置き場所を見直すほうが先です。
録音機のほかに、そろえておくものが4つあります。
- 録音機は床に直接置かず、高さを出して使いますので、三脚が1本要ります。カメラ用のものがそのまま使えます。
- 記録用のカードも要ります。手のひらサイズの録音機は、切手より小さい「microSD(マイクロエスディー)カード」を使うものがほとんどです。16GBのものなら10時間以上録れますので、行事1日分には足ります。
- 予備の電池もそろえてください。行事は長いため、途中で足りなくなると、そこから先は録れません。電池の種類は機種によって違いますので、お手元の説明書で確かめてください。
- ヘッドホンかイヤホンも用意します。録れた音を聞き返すのに使います。
電池もカードも、本番の前に残りを確かめておいてください。録れる長さは機種と設定でも変わりますので、前の行事の録音が残っていないかも見ておくと安心です。
5.マイクをどこに置く? 2本立てるときと、録音機1台のとき
置き方は2つあり、この記事では、スクールメモリーがマイクを2本立てて録るほうを「2本立て」、先生がご自分の録音機1台で録るほうを「1台録り」と呼びます。
1台録りの置き場所だけを知りたい方は、1台録りは、合唱の最前列から5mほどへお進みください。
スクールメモリーが体育館で2本立てで録るときは、次のように立てています。音にとっての正解ではありません。客席からの見え方も一緒に考えて決めた置き方です。
- マイクは2本使います。
- 置く場所は、指揮者の両サイドです。
- 高さは、床から2〜2.5mほどにします。
- 左右の間隔は、結果として2〜3mになります。
本数は2本
マイクを2本にして左右に分けて録っておくと、横に並んだ合唱の広がりが音にも残ります。
置く場所は、指揮者の両サイド
置く場所を決めているのは指揮者の立つ位置で、その左右に1本ずつ立てます。指揮者は合唱の正面に立ちますので、マイクも自然と合唱の正面に並びます。
両サイドを選ぶいちばん大きい理由は、音ではなく客席からの見え方です。
指揮者より前にマイクを立てるわけにはいきませんし、うしろに立てると客席から見たときに邪魔になりますので、残るのは両サイドだけです。
左右の間隔が2〜3mになるのもその結果であって、先に決めているわけではありません。
離せば離すほど広がって聞こえるわけではありませんし、離しすぎるとかえって良くないこともあります。そのため、両サイドに立てた結果の間隔をそのまま使っています。
高さは床から2〜2.5mほど
床から2〜2.5mほどの高さに立てます。大人の背丈よりかなり高い位置ですので、この高さまで上げるには、2〜2.5mまで伸びるマイクスタンドが必要です。
ちょうどよい高さは使うマイクによっても会場によっても変わりますので、迷ったときは、この高さから試します。
合唱からの距離は、会場ごとに変わります
2本立てでは、合唱の最前列から何メートルという決め方はしていません。先に決まるのは指揮者の立つ位置で、合唱からの距離はその結果として決まります。
合唱台をどこに置くか、指揮者がどこに立つかは会場によって違いますから、合唱からの距離も会場ごとに変わります。
なお、このあとお伝えする1台録りでは、指揮者の位置という基準が使えないため、合唱そのものからの距離で目安をお伝えします。
三田
(収録担当)
学校によっては、別の場所に置いてほしいと言われることがあります。そのときは、音がどう変わってしまうかをお伝えしたうえで、場所を移したり、マイクの高さを下げたりしています。
1台録りは、合唱の最前列から5mほど
1台録りでは、合唱の正面、最前列から5mほど離れたところに置いてください。指揮者の両サイドという置き方は、録音機1台では再現できないためです。
正面というのは、合唱の真ん中と向かい合う位置です。客席のうしろや体育館のわきに置くと、はね返った音とざわつきの割合が増えます。
5mはおおよその目安ですので、会場の広さに合わせて前後させてかまいません。
高さは、目の高さと同じくらいにすると、よく聞こえます。床に直接置いたままにせず、カメラ用の三脚にのせて、立っている人の目の高さまで上げてください。
床から2〜2.5mは2本立てのときの数字ですので、1台録りなら、そこまで上げる必要はありません。
本番では、その5mのあたりに児童生徒が座っていることがあります。
そのときは、なるべく中央で、合唱に近い場所を探してください。指揮者の前でも、うしろでもかまいません。両サイドに立てるのは2本立てのときの見え方の都合ですので、1台録りには当てはまりません。
席を避けて左右にずらすより、中央に近い場所を先に考えてください。
合唱の正面で5mという距離も、目の高さも、どちらも目安です。体育館では、通路をふさがないこと、人がぶつからないことのほうが先ですので、そのうえで中央と正面にいちばん近い置き場所を選んでください。
2本立ての置き場所は、指揮者の位置で決まります
体育館で録るときの、置き方の決まり方です。
スクールメモリーがマイクを2本立てるとき
指揮者の両サイドに、1本ずつ立てます。
高さ:床から2〜2.5m
左右の間隔:2〜3m(結果としてこうなります)
合唱からの距離:会場ごとに変わります(数字では決めていません)
▼
▼
先生がご自分の録音機1台で録るとき
合唱の正面、最前列から5mほどのところに置きます。
高さ:目の高さと同じくらい
ここに挙げた数字は目安です。マイクや会場によって良いところは変わります。床から2〜2.5mはマイクを2本立てるときだけの数字で、録音機1台のときは、そこまで上げる必要はありません。
6.本番の前に、一度録って聞き返す

機材と置き場所が決まったら、本番の前に一度録って聞き返してみてください。確かめることは多くありませんし、時間もかかりません。
録っておくのは、いちばん大きく歌う場面だけで足ります。リハーサルでその場面を録っておけば、音の大きさについては本番と同じ条件で確かめられます。
会場が同じでも、置き場所が違えば聞こえ方は変わりますので、試し録りは本番と同じ場所で行ってください。
聞き返すときは、スマホの小さなスピーカーではなく、ヘッドホンかイヤホンを使ってください。小さなスピーカーでは、音が割れているかどうかが分からないからです。
聞くのは、いちばん大きいところで音が割れていないかどうかだけです。客席のざわつきは本番にならないと入りませんので、試し録りの段階では、客席の音が入りやすい場所に置いていないかを見ておいてください。
32ビットフロートで録れる機種をお使いなら、音量の設定は触らなくて大丈夫です。大きい音が入っても記録は割れないため、そのまま本番で録れます。32ビットフロートをいちばんに挙げたのは、この手間がなくなるからです。
試し録りで割れて聞こえたときも、32ビットフロートで録れる機種なら心配はいりません。割れて聞こえるだけで、記録そのものは割れていないからです。
あとから音の大きさを下げれば、割れていない音になります。パソコンの編集ソフトでもできますが、録音機によっては本体の操作だけでもできます。お使いの録音機の説明書で「ノーマライズ」(音量をそろえる機能)という言葉を探してみてください。
そうでない機種で割れていたときは、録音機の音量の設定を下げて録り直してください。目盛りの刻み方は機種によって違いますので、割れなくなるまで少しずつ下げるのが確実です。
32ビットフロートではない機種でも、音の割れは本番までなら音量の設定で直せますので、録音機を買い替える前に、まずここを試してください。
7.うまく録れなかったときの原因と直し方
録れた音を聞いて「思っていたのと違う」と感じたとき、よくある原因は、音が割れていることと、ざわつきが多いことの2つです。
音が割れている
盛り上がったところでガリッとした音が混じったり、声がつぶれて聞こえたりします。32ビットフロートではない機種で、合唱がいちばん大きくなったときに、録音機が記録できる音の大きさを超えてしまった状態です。
32ビットフロートではない機種で割れてしまった音を、録ったあとでご自分で直すのは難しいです。あとから音を小さくしても、つぶれたまま小さくなるだけだからです。割れているかどうかは、本番の前の試し録りで気づけます。
割れ方によっては専門の機材で直せることもありますが、使いこなすには知識が必要です。32ビットフロートで録れる録音機なら、記録そのものが割れませんので、この心配はいりません。
ざわつきが多い
客席の話し声や物音が、歌声と変わらない大きさで入っている状態です。原因は、マイクが合唱から遠いことか、まわりの音も同じように拾う向きのものを使っていることのどちらかです。
次の機会には、録音機を客席のうしろから、合唱の正面、最前列から5mほどの場所へ移してみてください。席や通路の都合で動かせない場合でも、正面の音を主に拾うマイクを選んでおけば、まわりの音は入りにくくなります。
三田
(収録担当)
置いた場所が遠すぎて、どうにもならないことがあります。体育館で練習するときに一度録っておくと、どこに置けばよいかが先に分かります。
聞き返して気になったときの原因と直し方
聞こえ方から原因をたどると、よくあるのは次の2つです。
①音が割れている
盛り上がったところでガリッとした音が混じる。声がつぶれて聞こえる。
32ビットフロートではない機種で、合唱がいちばん大きくなるところで、録音機が記録できる音の大きさを超えている。
大きい音が入っても記録が割れない録り方(32ビットフロート)の録音機を選ぶ。32ビットフロートでない機種なら、本番前の試し録りで音量の設定を下げておく。
②ざわつきが多い
客席の話し声や物音が、歌声と変わらない大きさで入る。
マイクが合唱から遠いか、まわりの音も同じように拾うマイクを使っている。
録音機を、合唱の正面・最前列から5mほどのところへ移す。正面の音を主に拾うマイク(単一指向性)を選ぶ。
8.自分で録れるのはどこまで?

できることからお伝えします。録音機を1台用意して音を録るところまでは、先生方でできます。
行事の記録は撮影と一緒に考えることになりますので、映像についてもお伝えします。
ビデオカメラを三脚に固定して撮るぶんには問題ありませんので、カメラを1台置いて行事の様子を記録しておくだけなら、こちらも先生方で撮れます。
機材と経験が必要になるのは、マイクを2本立てるときと、ビデオカメラを動かしながら撮るときの2つです。
2本立てに必要なのは、2〜2.5mまで伸びるマイクスタンドと、置く位置を会場ごとに見きわめることです。指揮者がどこに立つかは会場によって違うため、決まった数字を当てはめるだけでは置き場所が決まりません。
ビデオカメラでズームや向きを変えながら撮るには、練習が必要です。学校行事は撮り直しがきかないため、本番で初めて動かすのはおすすめできません。
なお、録った音や映像を保護者に配ったり販売したりする場合は、音楽の著作権の手続きが別に必要になります。手続きの中身は学校行事のDVDと著作権の記事にまとめました。
業者に頼むかどうかを考えている場合は、撮影業者の選び方に、金額のほかに確認しておきたい項目をまとめています。
9.合唱の録音についてよくある質問
学校の先生からよくいただくご相談と、よく調べられている質問を6問にまとめました。機材の選び方と台数、スマホやビデオカメラで録る場合、映像との合わせ方、配るときの手続きについて取り上げます。
合唱の録音に、いちばん向いている機材は何ですか?
先生がご自分で録るなら、本体にマイクが付いた手のひらサイズの録音機を1台ご用意ください。売り場では「ICレコーダー」や「ハンディレコーダー」という名前で並んでいます。マイクを別に買い足す必要も、パソコンにつなぐ必要もありません。
選ぶときは、商品ページに「単一指向性」「ステレオ」「32ビットフロート」の3つの言葉が書かれているかを確かめてください。それぞれ、正面の音を主に拾う向き、左右2つに分けて録るしくみ、大きい音が入っても記録が割れない録り方のことです。
スマホで録るのは、やっぱりだめですか?
だめということではありませんが、記事の前半でお伝えしたとおり、音の大きさを機械が自動で上げ下げすることがあります。盛り上がる場面で音が引っ込み、静かな場面でざわつきが大きく入るのは、そのためです。練習の様子を先生方で聞き返すだけなら足りますが、行事の記録として残し、あとから配る予定があるなら、録音機を別にご用意ください。
録音機は1台で足りますか?
足ります。手のひらサイズの録音機には、左右2つに分けて録れるマイクが本体に付いているものがあり、それを選べば1台で録れます。合唱の正面、最前列から5mほど離れたところに、立っている人の目の高さと同じくらいに合わせて置いてください。
スクールメモリーがマイクを2本立てているのは、指揮者の両サイドという離れた2か所から録るためです。この置き方には、2〜2.5mまで伸びるマイクスタンドと、会場ごとに位置を決める判断が必要です。
ビデオカメラで撮りながら、音も一緒に録ってもよいですか?
ビデオカメラを三脚に固定して撮るぶんには問題ありません。ただし、音はカメラに付いているマイクで録ることになりますので、聞こえ方は記事の前半でお伝えしたとおりです。
音を別に録りたい場合は、録音機を合唱の正面、最前列から5mほど離れたところに置いて、映像とは別に録ってください。カメラを手で持って動かしながら撮る場合は、機材と経験が必要です。
別に録った音を、ビデオカメラの映像に合わせられますか?
できます。ただし、映像と音のタイミングを合わせる作業が別に必要になりますので、パソコンでの編集に慣れていないと、ここでつまずくことがあります。
録音した音を、CDにして配ってもよいですか?
録音した音をCDなどのディスクにして配る場合は、音楽の著作権の手続きが必要になります。手続きの中身は学校行事のDVDと著作権の記事にまとめました。
10.まとめ|まず置き場所を変えるところから
合唱の録音は、マイクの置き場所でほとんど決まります。スクールメモリーは、指揮者の両サイドにマイクを2本立てていますが、これは音にとっての正解ではありません。客席からの見え方も一緒に考えて決めています。
ちょうどよい間隔も高さも、マイクや会場によって変わります。2本立てでは、先に指揮者の立つ位置が決まり、合唱までの距離はその結果として決まるということだけ、覚えておいてください。
ご自分で録るなら、大事なことは3つです。
- スマホやビデオカメラに付いているマイクに頼らないでください。
- 録音機は、合唱の正面、最前列から5mほどのところに置いてください。
- 本番の前に一度録って、聞き返してください。
まず試していただきたいのは、次の練習で置き場所を変えてみることです。録音機を客席のうしろから合唱の正面へ動かし、いちばん大きく歌うところを録って、ヘッドホンで聞き返してみてください。録音機を買うかどうかを決めるのは、そのあとでも間に合います。
行事の撮影と録音についてご検討でしたら、無料でお見積もりをお出しします。
お問い合わせフォームでご記入いただくのは、お名前・メールアドレス・学校名・会場名・本番の日付・ご相談内容の6つです。折り返し、くわしい料金をお送りします。