演奏会プログラムの無料テンプレート活用術|Wordで作れる配布元と編集のコツ

「演奏会のプログラムを、できればお金をかけずに、Wordで作りたい」。そう思って検索すると、「テンプレート 無料」と書かれた配布サイトがたくさん出てきます。ところが、いざダウンロードしてみると中身がPowerPointで開けなかったり、商用利用がNGだったりと、壁にぶつかる方が多いのが実際のところです。

この記事では、Wordで編集できる無料テンプレートの現実的な選び方と、ダウンロードしてから印刷までのやり方、よくあるトラブルの解消法をまとめました。Wordに慣れた学校の担当者・小規模の合唱団・初めてのリサイタル主催者が、自分の手元にあるツールだけで無理なくプログラムを仕上げるための情報を順に解説していきます。

この記事の要点

  • 配布元を迷ったら、まずMicrosoft公式とCanva公式の2つから見る。この2サイトで8割のニーズはカバーできる
  • Wordで直接編集したいなら .docx 形式の配布元を選ぶ。Microsoft公式の一部・個人ブログ配布がこれに該当
  • Wordで無理なく作れるのは主に4〜8ページの小さな冊子まで。12ページ以上はこちらの記事で紹介しているプロ外注や別ツールを検討
  • Wordで綺麗に見せるコツは「段組み設定/余白調整/画像の行内配置/見出しスタイル統一」の4点
  • 印刷で失敗しやすいのは「フォント埋め込み・画像の解像度・色のRGB→CMYK変換」の3点
  • 商用利用の可否は配布元によって違う。入場料を取る演奏会では、商用利用OKと明記されているテンプレを選ぶのが安全

この記事を書いた人

コンサートデザイン

コンサートデザイン編集部

演奏会のチラシ・プログラム・チケットを年間200件以上手がけてきたコンサートデザインのスタッフです。クラシック・吹奏楽・リサイタルなど、現場を知る立場から役立つ情報をお届けします。

無料テンプレートで作れるプログラムの全体像

無料テンプレートを使うと、デザインの知識がなくても形になったプログラムが短時間で作れます。ただし「無料」「Word対応」「商用可」の3つをすべて満たすテンプレは実は多くありません。まずは全体像を把握してから選びに入りましょう。

配布形式は大きく3タイプに分かれる

配布形式 代表例 特徴 向く人
Word(.docx)直編集型 個人ブログ・雛形サイト Wordで開いて文字差し替えだけで完成 Wordに慣れた担当者
PowerPoint(.potx)型 Microsoft公式の一部 PowerPointで開く。Wordよりレイアウト自由度が高い PowerPointも使える担当者
ブラウザ編集型 Canva・Adobe Express ブラウザ上で編集してPDF書き出し デザインにこだわりたい人

「演奏会 プログラム テンプレート word」で検索しても、Wordで直接開けるテンプレは意外と少数派です。 検索上位で見つけたファイルをダウンロードしたら拡張子が .potx でPowerPoint用だった、というミスマッチはよく起こります。ファイル形式は必ずダウンロード前に確認してください。

Wordテンプレが向く人・向かない人

Wordテンプレが向く人
  • 担当者がWordに慣れている
  • 4〜8ページの小規模な冊子でよい
  • デザインは凝らなくてよく、情報が伝われば十分
  • 家庭用プリンターまたはコンビニ印刷でもよい
  • 予算をかけず、短時間で仕上げたい
Wordテンプレが向かない人
  • 12ページ以上の中綴じ冊子を作りたい
  • 商業印刷でフルカラー・高品質に仕上げたい
  • 曲の世界観を反映したこだわりデザインが必要
  • 協賛広告ページが多く、複雑なレイアウトになる
  • オリジナルの配色・書体を使いたい

向かない条件に当てはまるなら、Canvaの有料プラン・Illustrator/InDesign・プロへの外注のどれかを選んだほうが結果的に早く仕上がります。無料テンプレにこだわって何時間も試行錯誤するより、適切な道具を選ぶのがいちばんの時短になります。

Microsoft公式・Canva公式・Adobe Express・印刷会社・テンプレ総合サイト・個人ブログの6配布元をカード型で比較
Microsoft・Canva・Adobe・印刷会社・総合サイト・個人ブログの6分類

無料プログラムテンプレートの主要配布元

現実的にWordで使える(あるいはWordに書き出せる)無料テンプレートの配布元を6つ紹介します。商用利用の可否とファイル形式を明記するので、ダウンロード前の判断材料にしてください。

1. Microsoft公式テンプレート

Microsoft公式テンプレート
  • URL: create.microsoft.com(日本語では「Microsoft Create」)
  • 検索キーワード: 「音楽会」「コンサート」「演奏会」
  • 形式: 主に .potx(PowerPointテンプレート)。一部 .docx もあり
  • 点数: 演奏会関連で5〜10件程度
  • 商用利用: 個人・業務用途ともに可(ただしテンプレ素材そのものの再配布・転売は不可)
  • 編集方法: ブラウザでプレビュー → ダウンロード → WordまたはPowerPointで開く

公式で安心感がある一方、演奏会向けのデザインバリエーションは多くありません。また「音楽会」で検索すると出てくる有名な二つ折りテンプレートは、ファイル形式がPowerPointだったりします。ダウンロード前に「.docx」か「.potx」かを必ず確認しましょう。

2. Canva公式テンプレート

Canva公式テンプレート
  • URL: canva.com のテンプレート検索で「コンサート プログラム」
  • 形式: ブラウザ編集。PDFまたはJPG/PNGで書き出し(プログラム冊子などのビジュアルデザインはWord形式で書き出せない。Canva Docsという別機能のみ .docx 書き出しに対応)
  • 点数: 数百〜数千件。最もデザインの選択肢が多い
  • 商用利用: 無料プランでも通常の演奏会配布用途は可。ただし「Pro素材」と表示されているものはPro(有料)プランでないと商用利用できない
  • Wordとの併用: Canvaで作ったPDFを、Wordは使わずにそのまま印刷会社へ入稿する流れが主流

Canvaは「Wordテンプレート」ではありませんが、Wordに慣れた人でも直感的に使えるので併用を検討する価値があります。無料プランでも素材が十分用意されており、演奏会プログラム用途なら有料プランなしで仕上がることも多いです。

3. Adobe Express(無料プラン)

Adobe Express
  • URL: adobe.com/jp/express/
  • 形式: ブラウザ編集。PDF・画像書き出し
  • 点数: 数十件。デザインはCanvaよりも洗練された印象のものが多い
  • 商用利用: 無料プランでも基本OK。ただしAdobe Stockの「プレミアム素材」は有料プラン向け
  • Wordとの併用: Canvaと同じく、PDF書き出しで印刷会社に入稿する流れ

4. 印刷会社の無料テンプレート

大手のネット印刷会社は、自社印刷サービスで使える無料の入稿用テンプレートを配布しています。ラクスルなどが代表例です。

印刷会社系テンプレートの特徴
  • 形式: .ai(Illustrator)が中心。一部 .doc(Word)や .pptx も配布あり(.pdf は入稿形式であってテンプレ配布形式ではない)
  • 中綴じ8P・12Pなど、冊子の製本に対応したテンプレが揃っている
  • 配布元で印刷発注することが実質条件(他社で印刷する場合も規約上は可能だが、トラブル時のサポートが受けられない)
  • デザインはシンプル〜標準的。華やかなデザインは期待しないほうがよい

「テンプレをダウンロードしてWordで開く」用途より、「印刷会社に入稿するためのサイズ・塗り足し済みの枠」として使う性格が強いテンプレです。

5. 無料テンプレート配布サイト

「演奏会 テンプレート 無料」で検索すると出てくる、テンプレート総合配布サイト(雛形系・テンプレートボックス系など)です。

テンプレ配布サイトの注意点
  • 形式: Word・PowerPoint・Excel・PDFが混在
  • 登録が必要なサイトが多い(無料会員登録でダウンロード可能)
  • 利用規約が個別に違う: 「個人利用のみ」「商用利用は有料プラン」「素材単独の再配布は禁止」など
  • デザインはシンプル。発表会・音楽会向けの素朴なテンプレが中心
  • 学校・アマチュア団体・個人教室の用途では十分使えるものが多い

ダウンロード前に必ず利用規約の「商用利用」の項目を確認してください。有料のコンクールや入場料を取る演奏会では、商用利用の扱いになる場合があります。

6. 個人ブログ・音楽教室系の無料配布

ピアノ教室の先生が「生徒の発表会で使ってください」とWordファイルを配布しているケースもあります。

個人配布テンプレの特徴
  • 形式: Wordの .docx が多い。そのまま開いて編集できる
  • 点数は少ないが、音楽教室の現場感がにじむ親しみやすいデザイン
  • 「個人利用のみ」「教室の生徒向けのみ」と使用範囲を限定していることが多い
  • 商用利用を明記していない配布元もあるため、連絡を入れてから使うのが安全

テンプレート選びの比較表

配布元ごとの特徴を一覧にすると次のようになります。迷ったらMicrosoft公式とCanva公式の2つから比較し始めるのが最短です。

配布元 ファイル形式 Word直編集 無料範囲 商用利用 デザイン数
Microsoft公式 .potx / .docx △(.docxのみ) すべて無料
Canva公式 ブラウザ編集 × 無料プランで8割可 可(Pro素材以外) 最多
Adobe Express ブラウザ編集 × 無料プランあり 可(プレミアム素材以外)
ラクスル等印刷会社 .ai / .pdf / 一部.docx 完全無料 可(自社印刷推奨)
テンプレ総合サイト Word / PPT / Excel / PDF ○(.docx中心) 登録制・無料プランあり 規約による
個人ブログ配布 .docx 完全無料 配布元に要確認
ダウンロード・Wordで開く・文字差替・写真差替・PDF書出・印刷の6ステップ
テンプレDLから印刷までの6ステップ

テンプレをダウンロードしてから印刷までの流れ

配布元を決めたら、ダウンロードから印刷までは6ステップで進みます。各ステップで詰まりやすい場面もあわせて紹介します。

6ステップの全体像

テンプレ活用の6ステップ
  1. 配布元を決めてダウンロードする(ファイル形式と商用利用を確認)
  2. WordまたはPowerPointで開く(フォント置換の警告が出ることがある)
  3. サンプル文字を差し替える(公演タイトル・日時・会場・曲目・奏者紹介)
  4. 写真を差し替える(解像度と比率に注意)
  5. PDF形式で書き出す(印刷会社入稿用)
  6. 印刷する(家庭用プリンター/コンビニ/ネット印刷のどれか)

ステップ1|ダウンロード時のチェックポイント

ダウンロードする前に次の4点を確認します。

ダウンロード前チェックリスト
  • ファイル形式は .docx.potx か(対応ソフトを用意できるか)
  • 商用利用の可否(入場料を取る公演では特に重要)
  • ページ数(4P・8P・12P——自分が必要な仕様に合っているか)
  • フォントが埋め込み可能か(特殊な有料フォントを使っているテンプレは注意)

ステップ2|Wordで開く・フォント置換の対応

Wordで開いたときに「このフォントはこのパソコンにありません」という警告が出ることがあります。これはテンプレ作者が使ったフォントが、あなたのパソコンに入っていないために起こります。

対処法:
– 警告が出たら、別のフォントに自動で置き換えてくれるので一旦そのまま開いてOK
– 見出し部分の雰囲気が変わってしまった場合は、似たフォントを手動で選び直す
– 明朝系なら「游明朝」「MS 明朝」、ゴシック系なら「游ゴシック」「メイリオ」がWindowsにもMacにも入っていて安定して表示されます

ステップ3|文字の差し替え

サンプル文字(「ここにタイトルを入力」「○○様」など)を実際の情報に差し替えます。このときフォントサイズを変えないのがコツです。テンプレ作者がバランスを取って決めたサイズを維持したほうが、全体の見た目が崩れません。

文字量がテンプレの想定より多い場合は、フォントサイズを下げるより改行を工夫するほうが綺麗に収まります。

ステップ4|写真の差し替え

写真は「挿入」→「画像」から差し替えます。このときハマりやすいのが画像の回り込み設定です。

Word画像挿入のコツ
  • 画像の上で右クリック → 「文字列の折り返し」
  • プログラムのような固定レイアウトなら「行内」が最も安全(位置がズレない)
  • 画像を自由に動かしたい場合は「前面」を選ぶが、位置がズレるリスクがある
  • 画像の比率(縦横比)は「画像の四隅(コーナー)のハンドルをShiftキーを押しながらドラッグ」で維持できる(辺の中央のハンドルだと比率が変わります)

ステップ5|PDF書き出し

印刷会社に入稿する場合はPDF形式で書き出します。

Wordの手順:
1. 事前準備: 「ファイル」→「オプション」→「保存」タブ → 「ファイルにフォントを埋め込む」にチェック(使用中フォントの埋め込み可否もこの時点で確認できます)
2. 「ファイル」→「名前を付けて保存」→ ファイル形式を「PDF」に変更
3. 「オプション」で「ドキュメントのプロパティ」のチェックを外す(個人情報が残らないように)
4. 「発行後にファイルを開く」はチェックのままにして、書き出し結果を必ず目視確認

この手順を踏まないと、印刷会社で開いたときにフォントが置き換わってレイアウトが崩れることがあります。特殊なフォントを使っている場合は特に注意してください。

なお、Wordが書き出すPDFは基本的な印刷には使えますが、商業印刷の厳密な入稿用(PDF/X-1a・PDF/X-4)には変換できません。プロ向けの入稿規格が必要な場合はIllustrator・InDesignまたはプロ外注が必要です。

ステップ6|印刷方法の選び方

印刷方法 向く場面 部数の目安 1部あたりの費用感
家庭用プリンター 発表会・小さな会 20〜50部 紙代+インク代
コンビニマルチコピー 急ぎ・少部数 10〜30部 1部あたり数十円
ネット印刷(ラクスル等) 本格的な演奏会 100部以上 1部あたり数十円〜百数十円
地元の印刷会社 相談しながら進めたい 100部以上 1部あたり百円〜

100部以上ならネット印刷が1部あたりの単価でもっとも安くなります。50部以下ならコンビニ、20部以下なら家庭用プリンターが手軽です。

段組み・余白・見出しスタイル・タブ整列の4つのコツを2×2で示した図
Wordだけでできる4つのデザイン改善

Wordで綺麗に見せる4つのコツ

テンプレをそのまま使うだけでも十分ですが、少し手を加えるだけで見違える部分があります。デザイン経験がなくても覚えられる4つのコツを紹介します。

コツ1|段組みで読みやすく

二つ折りの4ページプログラムでは、本文を2段組みにすると一気に読みやすくなります。

段組みの設定方法(Word)
  1. 「レイアウト」タブ → 「段組み」
  2. 「2段」または「3段」を選ぶ
  3. 細かく調整したい場合は「段組みの詳細設定」で間隔や境界線を指定

曲目リストや出演者紹介など、項目が多いページで効果があります。1段組みのままだと左右に大きな空白ができて、間延びした印象になりやすいです。

コツ2|余白は「冊子」想定にする

Wordの初期設定の余白(上下左右30mm前後)はビジネス文書向けです。プログラム冊子では上下20〜25mm/左右20〜30mm/綴じしろ15〜25mmが読みやすさと印刷の安全性のバランスがよくなります。

冊子向けの余白設定
  1. 「レイアウト」タブ → 「余白」→ 「ユーザー設定の余白」
  2. 上下: 20〜25mm/左右: 20〜30mm
  3. 「印刷の向き」を冊子に合わせる(縦:リサイタル・発表会、横:ワイドな写真を見せたい場合)
  4. 綴じしろを設定する場合は「とじしろ」に15〜25mmを入れる

コツ3|見出しスタイルを揃える

文字のサイズ・色・太さを見出しごとにバラバラに設定していると、仕上がりが「素人感」を漂わせます。Wordの見出しスタイル機能を使うと統一感が出ます。

見出しスタイルの使い方
  1. 見出しにしたい文字列を選択
  2. 「ホーム」タブの「スタイル」グループで「見出し1」「見出し2」を選ぶ
  3. スタイルを編集したい場合は右クリック → 「変更」でフォント・色・サイズを一括設定

「見出し1」を曲目ジャンル、「見出し2」を各曲タイトル、に使い分けるなど、ルールを先に決めてから適用すると統一感が出ます。

コツ4|曲目リストはタブで整列する

曲名と作曲者名・演奏時間を並べるとき、スペースキーを連打して揃えるのは厳禁です。フォントが変わると一気に崩れます。タブキーで揃えるのが基本です。

タブで整列する方法
  1. 段落の前で「表示」→「ルーラー」にチェック
  2. ルーラー上の位置をクリックしてタブ位置を設定(左揃え・中央揃え・右揃えが選べる)
  3. Tabキーで揃えたい位置に移動
  4. 例: 「曲名[Tab]作曲者[Tab]演奏時間」の順で並べる
フォント置換・画像粗い・色違う・PDFレイアウト崩れ・折り目ズレの5つのトラブルと解消法
印刷段階で起こりやすい5つのトラブル

よくあるトラブルと解消法

Wordでプログラムを作るとき、特に印刷段階で起こりやすいトラブルを5つ紹介します。

トラブル1|印刷するとフォントが変わる

Wordで作ったPDFを印刷会社で開いたとき、見出しのフォントが別のものに置き換わっていることがあります。原因は、PDF書き出し時にフォントが埋め込まれていないためです。

解消法: PDF書き出し時に「フォントの埋め込みを推奨」にチェックを入れる(ステップ5参照)。埋め込みできないフォント(商用ライセンスが制限されているもの)の場合は、別のフォントに変更してから書き出します。

トラブル2|印刷すると写真が粗くなる

画面では綺麗に見える写真が、印刷するとザラザラ・ぼやけた仕上がりになる場合があります。原因はWordが画像を自動で圧縮している設定か、元画像の解像度不足です。

解消法:
– 「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」→「イメージのサイズと画質」で「ファイル内のイメージを圧縮しない」にチェック
– 元画像は原寸で300dpi以上(横1500px以上)を用意する
– LINEやメール添付で縮小された写真は使わず、ギガファイル便やGoogle Driveで原寸を受け取る

トラブル3|印刷で色が違って見える

画面で見えている色と、印刷された色が違って見えることがあります。これはWordがRGB(画面用の色方式)で、印刷がCMYK(印刷用の色方式)のためです。

解消法:
– Word単体ではCMYK変換ができないため、鮮やかすぎない色(明るい青・蛍光ピンクなど)を避けるのが第一歩
– 色精度が絶対必要な場合は、WordではなくCanva有料プラン・Illustrator・プロ外注を選ぶ
– ネット印刷会社の一部は「自動CMYK変換あり」と謳っているので、発注時に確認する

トラブル4|PDF書き出しでレイアウトが崩れる

Wordで編集しているときは綺麗なのに、PDFにしたら位置がずれる問題です。画像の配置方法に原因があることが多いです。

解消法:
– 画像の「文字列の折り返し」を「行内」にする(コツ4参照)
– どうしても「前面」を使う必要がある場合は、画像のアンカー(船のいかりマーク)を特定の段落に固定する
– 特殊文字(音符記号・欧文記号)はWindows・Mac間で表示が違うことがあるため、念のため両方で開いて確認

トラブル5|コンビニ印刷で折り曲げ位置がズレる

家庭やコンビニで両面印刷して二つ折りにしたら、表と裏の折り目がズレて文字が切れたというトラブルです。

解消法:
– 両面印刷の「短辺で綴じる」か「長辺で綴じる」の設定を確認
– 最初にテスト印刷を1部だけ出して、実際に折ってみる
– 折り目のライン上に文字や重要な要素を置かない(左右から10mm以上離す)

商用利用と著作権で気をつける3点

演奏会プログラムに関する「著作権」には2つの話があります。テンプレ素材の利用ルールと、楽曲・歌詞の著作権です。

1. テンプレ素材の利用ルール

ほとんどの無料配布テンプレは、演奏会でプログラムを配布する通常の用途は商用利用に含めない扱いのことが多いです。ただし次のことは禁止されていることが多いため、規約を確認してください。

配布テンプレで禁止されがちな行為
  • テンプレ素材そのものを再配布する
  • テンプレを加工して自分のブランド素材として販売する
  • テンプレに含まれる写真・イラスト素材を切り出して別の用途に使う
  • テンプレ配布元のロゴ・クレジットを削除する

「演奏会の入場料を取るから商用?」と迷う方が多いのですが、演奏会運営の一環としてプログラムを配る用途なら商用扱いしない配布元もあれば、入場料を取る公演は商用利用とみなす配布元もあります。特に有料公演・法人主催の公演では、商用利用OKと明記されているテンプレを選ぶのが安全です。心配な場合は配布元に直接問い合わせれば答えてもらえます。

2. 楽曲の演奏許諾(JASRAC等)

演奏会全体の手続きとして、JASRACなどの管理団体への演奏許諾が必要な場合があります。プログラムに「JASRAC許諾番号」を記載する団体もあり、記載は任意ですが信頼性の提示につながります。

3. 歌詞の掲載許諾(「演奏」と「複製」は別手続き)

合唱の演奏会で歌詞を掲載する場合、演奏許諾とは別に「複製」の許諾が必要になります。JASRAC管理曲であっても、歌詞の複製は出版社を通じたJRRC(公益社団法人日本複製権センター)経由での手続きが発生する場合があり、演奏許諾を取っているから歌詞も載せて良い、という理解は誤りです。

歌詞掲載で発生する可能性がある3つの権利処理
  • 原詞の複製: 作詞者(または遺族・出版社)が管理する複製権。JASRAC/JRRCまたは出版社への申請
  • 訳詞の複製: 訳者の権利。訳詞は二次的著作物のため、原詞の権利者と訳者の両方の許諾が必要
  • JASRAC管理外の楽曲: 現代作曲家の新曲・民謡・編曲物などは個別に作曲者・編曲者・出版社へ連絡

プログラム担当者は、曲目リストに作詞者・編曲者・訳詞者の欄を用意して、主催団体から情報をもらえる体制を作っておきます。手続きの窓口は主催団体(合唱団事務局など)が持つのが一般的で、プログラム担当者は「情報を正しく記載する」役割に集中します。

Wordで限界を感じる理由から4つの切替先への分岐を示した意思決定フロー
Canva有料・Illustrator・InDesign・プロ外注の選び方

Wordテンプレで足りないと感じたときの切替判断

無料テンプレで進めてみて、途中で「もっとちゃんとしたものが作りたい」と思ったら、ツールを切り替える判断のタイミングかもしれません。

切替を検討するべきシグナル

切替サインの例
  • ページ数が12ページ以上になる
  • 協賛広告のページが増えて複雑なレイアウトが必要になった
  • テンプレ修正で3時間以上悩んでいる
  • 印刷会社に入稿したら「CMYK変換してください」と差し戻された
  • 本番1か月を切ってまだレイアウトが固まっていない

切替先の選択肢

切替先 費用感 慣れるまでの期間 向く場面
Canva有料プラン 月1,000円台 半日〜1日 テンプレのデザインを維持しつつ色精度を上げたい
Adobe Illustrator 月3,000円台(年間プランの場合) 1〜2週間 ゼロから凝ったデザインを作りたい
Adobe InDesign 月3,000円台(年間プランの場合) 2〜3週間 12ページ以上の冊子を本格的に組みたい
プロに外注 数万〜数十万円 依頼して待つだけ 時間を買いたい、世界観を反映したい

※ Canva・Adobeの最新価格は各公式サイトでご確認ください。プロ外注の料金相場の全体像はチラシ・ポスター・プログラムのデザイン料金相場でまとめています。

本番1か月を切っている状況でツールを切り替えると、慣れるのに時間を取られて無理が生じやすくなります。この段階ならプロに外注するほうが結果的に早く、仕上がりも期待できます。

コンサートデザインでもプログラム制作を承っています。お見積もりは無料で、公演日・会場・編成・希望ページ数の4点をお知らせいただければ概算をお返しします → お問い合わせはこちら

よくある質問

Q. 「演奏会 プログラム テンプレート word」で検索しているのに、なぜPowerPointのファイルが出てくるのですか?

Microsoft公式テンプレートの一部が、実はPowerPoint形式(.potx)で提供されているためです。ダウンロードページの「ファイル形式」欄を必ず確認してください。Wordだけで編集したい場合は、ファイル形式が .docx と明記されているものを選びます。PowerPointも使える環境であれば .potx でも問題なく編集できます。

Q. Canvaで作ったプログラムはWordに戻せますか?

いいえ。CanvaはWord形式での書き出しに対応していません。PDFまたは画像(JPG/PNG)で書き出してそのまま印刷するのが前提です。「Canvaで編集してからWordに戻したい」という使い方はできないため、ツールを最初に決めてからデザインに入ります。

Q. 無料テンプレで作ったプログラムを、有料コンサートで配っても大丈夫ですか?

配布元の利用規約によります。多くの配布元では「演奏会運営の一環としてのプログラム配布」は商用利用に含めない扱いですが、念のため規約を確認してください。「商用利用不可」と明記されているテンプレは、入場料を取る公演では避けたほうが安全です。

Q. Wordで作ると印刷会社に断られることはありますか?

断られることは少ないですが、フォント埋め込みなし・RGBカラー・塗り足しなしのPDFは、色や位置のトラブルのリスクが高くなります。商業印刷で品質を優先したい場合は、最初からIllustratorかInDesignで作るか、プロに外注するのが安心です。

Q. ページ数を途中で増やしたいとき、Wordで対応できますか?

4〜8ページの冊子なら問題なく対応できます。ただし中綴じ冊子は4の倍数しか製本できないため、6ページ・10ページにはできません。ページ数を増やしたら4の倍数になっているか必ず確認してください。12ページ以上になるとWordだけでの管理は難しくなるため、ツール切替の検討が必要です。

Q. テンプレの文字を全部削除して一から入れたら、レイアウトが崩れました。どうすれば?

「元に戻す(Ctrl+Z または Command+Z)」で元のレイアウトに戻してから、サンプル文字を1つずつ選んで上書きするやり方に切り替えてください。テンプレは文字サイズ・段落設定・タブ位置が緻密に組まれています。一度に全部消すと、再現が難しくなります。

Q. スマホだけでプログラムを作れますか?

Wordのスマホアプリでも簡単な編集はできますが、細かい位置調整・PDF書き出し品質はパソコン版のほうが確実です。スマホでは写真差し替えや文字修正程度にとどめ、最終仕上げとPDF書き出しはパソコンで行うことをおすすめします。

コンサートデザインのプログラム制作

「Wordで作ってみたけど想像と違った」「本番が近くて時間が足りない」「色や紙質にもこだわりたい」——そんなときはコンサートデザインにご相談ください。年間200件以上の実績から、ソロリサイタル・吹奏楽・合唱・オーケストラなど、あらゆる編成に対応します。

商品仕様

項目 内容
サイズ A4・B5・A5
印刷紙 コート紙/マットコート紙
仕様 フルカラー/白黒
製本 中綴じ(8・12・16・20P)/二つ折り(4P)/三つ折り(6P)
印刷単位 100部単位
修正回数 無制限

※ コンサートデザインは当サイトの運営サービスです。

料金表(100部基準の抜粋)

ページ数 製本方法 A5(100部) B5(100部) A4(100部)
4P 二つ折り 31,800円 35,430円 36,350円
8P 中綴じ 75,810円 77,800円 79,520円
12P 中綴じ 104,130円 110,800円 113,500円

※ すべて税込、デザイン代・用紙代・印刷代・送料が含まれます
※ 200部〜2000部の詳細料金・モノクロ割引はプログラム制作ページでご確認いただけます

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コンサートデザインが提供していること

コンサートデザインはクラシックや吹奏楽などの演奏会のチラシやプログラム、チケットなどを専門に、年間200件以上の実績があります。無料テンプレで作れる範囲を超えた規模・品質が必要になったとき、ご相談いただければ最適な仕様をご提案します。

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