演奏会や発表会の撮影を頼むとき、「写真と動画のどちらを頼めばよいのか」「両方頼むと予算はどうなるのか」で迷う方は多いと思います。結論から言うと、演奏の音や流れを残したいなら動画(ビデオ)、晴れ姿を一枚に残して飾ったり配ったりしたいなら写真が向いています。そして、一番後悔が少ない選び方は、写真と動画の両方を、一つの会社にまとめて頼むことです。
写真と動画は残せるものが違うので、どちらが上ということはなく、お互いに補い合う関係にあります。この記事では、写真と動画それぞれの値打ちと、「1人のカメラマンでは、両方を同時にきれいには撮れない」という大事な事実をお伝えします。そのうえで、別々の会社に頼んだときの落とし穴と、目的に合った選び方を説明します。読み終えるころには、ご自分の演奏会や発表会にどちらが必要かが、はっきりします。発表会の撮影を全体から順に知りたい方は、ピアノ発表会・音楽教室の発表会の撮影 ― 写真と動画で、その日のがんばりを残すもあわせてご覧ください。
パブットは、演奏会・コンサートの撮影と録音を専門にしてきた制作会社で、写真も動画も、そして録音も、一つの窓口でお引き受けしてきました。写真と動画の両方の現場を知る立場から、発注する前に知っておくと安心なことをまとめました。
この記事の要点
- 写真と動画は、どちらが上ということはなく、補い合うものです。写真は決定的な一瞬を止めて、飾ったり配ったりできる形に残し、動画は演奏の音と流れをまるごと残します。
- 1人のカメラマンでは、写真と動画を同時に、どちらも高い質で撮ることはできません。写真と動画は別の技術なので、ふつうは別の人が別の位置から撮ります。両方を残したいなら、両方の担当が要ります。
- 写真と動画を別々の会社に頼むと、撮影の場所が2社分要るうえ、客席の良い位置の奪い合いや、お互いのカメラの映り込みが起きやすく、窓口や納期もばらばらになります。一つの会社にまとめれば、こうした困りごとを避けられます。
- 迷ったら、「何を一番残したいか」で決めましょう。演奏の音や成長の記録を残したいなら動画、飾る一枚が欲しいなら写真です。予算が限られるなら、見積もりのときに、まず動画を決めてから、写真も足せるかを考える方法もあります。
1. 写真と動画は「競合」ではなく「補い合う」もの
写真と動画は、どちらか一方が優れているというものではありません。残せるものが大きく違うので、役割を分け合っています。写真は「時間を止める」もの、動画は「時間をまるごと記録する」ものと考えると、違いがはっきりします。
写真は、ある一瞬を高い画質で切り取ります。撮った一枚は、あとから紙に焼いて飾ったり、人に配ったりできます。
一方、動画は、演奏の始まりから終わりまでを、音や動きごと記録します。写真には音が残りませんし、動画から飾るための一枚を選ぶには、手間がかかります。そのため、両方がそろうと、お互いに足りないところを補えます。
下の表に、写真と動画がそれぞれ得意なことを並べました。何を残したいかと照らし合わせてみてください。
| 残せるもの | 写真 | 動画(ビデオ) |
|---|---|---|
| 演奏の音 | × 残せない | ◎ そのまま残せる |
| 一瞬の表情・決定的な瞬間 | ◎ 高画質で止められる | △ 動きの中の一場面 |
| 演奏の流れ・お辞儀・拍手 | △ 一場面だけ | ◎ 始めから終わりまで |
| 飾る・人に配る | ◎ 紙に焼いて渡せる | △ 見るのにひと手間 |
| 受け取るまでの早さ | ○ 写真データで渡す | △ 編集にもっと時間がかかる |
2. 写真の値打ち ― 一瞬を止めて、飾れる・配れる
写真の一番の値打ちは、ここぞという一瞬を高い画質で止められることです。演奏中の表情や、舞台でお辞儀をする姿を、くっきりと残せます。
フラッシュを使えない暗い会場でも、プロは明るいレンズと高い感度を使って、ぶれずに一瞬を止めます。大きく引き伸ばしても粗くならない点も、写真ならではの強みです。
写真は紙に焼けるので、額に入れて部屋に飾ったり、おじいちゃん・おばあちゃんに郵送したり、出演者みんなに配ったりできます。動画を見るにはテレビやスマートフォンで再生する手間がかかりますが、写真は壁にかけておくだけで、毎日その晴れ姿を目にできます。
もう一つ、写真に限らず、見落とされがちな値打ちがあります。撮影をプロに任せると、保護者の方が「撮る側」に回らずに済みます。お子さんの出番をカメラ越しではなく自分の目で見届けられるので、客席で安心して拍手を送れます。
ピアノの発表会で写真を業者に頼むときの選び方は、ピアノ発表会の写真撮影 ― 業者の選び方と、出張撮影で気をつけたいことでくわしく説明しています。
3. ビデオの値打ち ― 演奏の「音」と流れを丸ごと残す
動画の一番の値打ちは、演奏そのもの、つまり「音」を残せることです。音楽はその場で鳴っている間だけのもので、どんなに上手な写真にも音は写りません。動画なら、当日の演奏を、姿も音もそのまま残せます。
音だけでよければ、録音(CDや音のデータ)という残し方もあります。演奏会の録音の方法は、演奏会の録音方法とは?プロのマイクの置き方とハイレゾ仕上げの裏側で説明しています。
動画には、演奏の流れも残ります。舞台へ向かう緊張した足取りから、演奏に集中する姿、弾き終えたあとのお辞儀、客席の拍手まで、一枚の写真では切り取れない一続きの時間を、まるごと残せます。何年もたってから見返せば、当日の演奏を音ごと聴き直せます。お子さんの成長を、翌年の動画と比べて実感できる点も、動画ならではの値打ちです。
演奏会・コンサートでは、複数台のカメラで同時に撮る「マルチカメラ撮影」という撮り方もあります。全体の様子と演奏者のアップを切り替えられるので、見ていて飽きない映像になります。台数の考え方は、演奏会のマルチカメラ撮影|カメラの台数で変わる映像と選び方でくわしく説明しています。
ピアノの発表会のビデオを業者に頼むときの料金の見方は、ピアノ発表会のビデオ撮影|料金の見方と業者選びのコツで説明しています。
4. なぜ「1人のカメラマンで写真も動画も」は無理なのか
「同じカメラマンに、写真も動画も両方頼めないか」と考える方は少なくありません。ですが、1人で写真と動画を同時に、どちらも高い質で撮ることはできません。写真と動画は、まったく別の技術だからです。
写真は、何をどう写すかを考えながら、シャッターを切る一瞬に集中し、表情を見極めて一枚を選び取る仕事です。動画は、演奏の最初から最後までカメラを止めずに回し、演奏者を追い続ける仕事です。一瞬に集中する仕事と、流れを止めずに追い続ける仕事を1人で同時にすると、どちらも中途半端になります。そのため、演奏会の現場では写真の担当と動画の担当を分けて、それぞれが自分の撮影に専念します。
写真と動画を両方きれいに残したいなら、両方の担当が必要です。実際の撮影でも、写真のカメラマンが撮る位置と、動画のカメラを置く位置は分けます。シャッター音が演奏の妨げにならないよう、写真の担当は音を抑えて撮ります。
5. 写真と動画を別々の会社に頼むと起きる「落とし穴」
「写真は写真の会社、動画は動画の会社」と、別々の2社に頼む方法もあります。前もってしっかり段取りしておけば避けられることも多いのですが、知らずに頼むと、当日に困りごとが起きやすい点もあります。

主な落とし穴は、次のとおりです。
- 撮影の場所が2社分要ります。写真班と動画班がそれぞれ機材を置くので、客席の良い位置を二か所ふさいでしまいます。
- 良い位置を奪い合うことがあります。どちらも「一番撮りやすい席」を使いたいので、前もって決めておかないと、当日に場所の取り合いになりがちです。
- お互いのカメラが映り込むことがあります。動画に写真のカメラマンが入り込んだり、写真に動画の三脚が写ったりします。
- 窓口と納期がばらばらになります。連絡先も、できあがる時期も別々なので、まとめて管理する手間が増えます。
別々の2社でも、撮影の位置を前もって共有しておけば、こうした問題の多くは避けられます。ただ、一つの会社にまとめると、写真班と動画班が初めから連携して位置を決められるうえ、窓口も納期も一つにできます。そのぶん、主催者の段取りが楽になります。
6. どちらを選ぶ? ― 目的別の選び方
写真と動画のどちらにするかは、「何を一番残したいか」で決めると、迷わずに済みます。予算や出演する人数も大事ですが、まずは目的をはっきりさせましょう。

目安は次のとおりです。
- 演奏の音や当日の流れ、成長の記録を残したいなら、動画を選びます。
- 晴れ姿を一枚に残して飾りたいときや、出演者やご家族に配りたいときは、写真を選びます。
- どちらも残したいなら、両方をそろえます。一つの会社にまとめて頼むと、段取りが楽になります。
写真だけ、動画だけでも、目的がはっきりしていれば良い選択です。予算が限られるなら、見積もりのときに、まず動画を決めてから、写真も足せるかを考える方法もあります。
ただ、本番は一度きりで、撮り直しはできません。「音も、飾る一枚も、どちらも残したい」と思うなら、両方をそろえておくと、あとから悔やまずに済みます。何を最優先にするかを、ご家族や主催者で話し合って決めておくと、納得して選べます。
目的が決まったら、写真・動画・録音の見積もりへ
7. 発注の前に確認すること ― 会場の撮影ルール
会場によって撮影の決まりが違うので、写真と動画のどちらを頼むにしても、会場の撮影ルールを確認しておくと安心です。次の項目は、教室や主催者が会場に確認することが多いものです。撮影を頼む前に、主催者の側で確かめておきましょう。
- フラッシュ(ストロボ)を使ってよいか。演奏中は禁止している会場がほとんどです。
- 三脚を立ててよいか、立てられる場所はどこか。
- 撮影してよい場所(撮影エリア)が決められていないか。
- 会場の音を直接もらえるか(音声の出力があるか)。動画の音質に関わります。
- 公演の時間に上限がないか。なお、会場の決まりとは別に、公演が長くなると、撮影の延長料金がかかることがあります。
こうした点は、撮影を頼む会社にも早めに伝えておくと、当日の段取りがうまく進みます。パブットでは、ご依頼が決まったあと、本番の前にこちらから会場に連絡して、撮影の打ち合わせをします。
8. 自分のスマホで撮るのとは何が違う?
「業者に頼まず、家族がスマホで撮ればいい」と考える方もいます。記録として残すだけなら、それも一つの方法です。ただ、しっかり残したい本番には、プロに頼む値打ちがあります。
スマホや小型のビデオカメラを手に持って撮ると、画面が揺れやすく、ズームで大きく写すと、映像が粗くなることもあります。音も、客席からでは演奏の響きが遠くなりがちです。そして何より、撮っている人は本番のあいだ画面に集中するので、お子さんの晴れ姿を自分の目で見届けられません。
プロは三脚でぶれを抑えて撮り、音は会場から直接もらってきれいに録ります。そのあいだ、ご家族は撮影から離れて鑑賞に集中できます。ふだんの練習はスマホで撮り、晴れの舞台はプロに任せる、という分け方をおすすめします。
9. パブットは写真もビデオも一つの窓口で
演奏会・コンサートの撮影と録音を専門にしてきたパブットでは、写真も動画も、そして録音も、一つの窓口でまとめてお引き受けします。写真班と動画班がそれぞれの位置から同時に撮るので、両方をきれいに残せます。
写真と動画、写真と録音のように組み合わせて頼むと、割引があります。具体的な金額は、編成や撮影の内容で変わるため、自動見積もりで目安をご確認ください。
動画では、音もていねいに残せます。カメラに付いているマイクだけでは、広いホールの響きを十分には拾いきれません。パブットは、会場の音を直接もらって、映像に入れます。音にこだわりたい場合は、録音担当が別につく高音質録音(別料金のオプション)も選べます。マイクの置き方など、録音のくわしい話は、演奏会の録音方法とは?プロのマイクの置き方とハイレゾ仕上げの裏側をご覧ください。
「写真と動画のどちらにすべきか」「予算の中で一番良い形にしたい」といったご相談にも、両方の現場を知る立場からお答えします。教室や主催者を通さず、ご家族から直接のご相談も承ります。
よくある質問(FAQ)
予算が限られています。写真とビデオ、どちらを優先すべきですか?
何を一番残したいかで決めましょう。演奏の音や当日の流れを残したいなら動画を、晴れ姿を飾ったり配ったりしたいなら写真を優先します。演奏会や発表会では「音」が主役なので、迷ったときは動画を選ぶ方が多いです。本番のあとから写真を足すことはできませんので、写真も頼むかどうかは、見積もりのときにご予算と合わせて決めてください。
写真と動画を、1人のカメラマンに両方頼めますか?
1人で写真と動画を同時に、どちらも高い質で撮ることはできません。写真は一瞬に集中する技術で、動画は流れを止めずに追い続ける技術です。まったく別の仕事なので、両方を残したいなら、写真の担当と動画の担当を分けて、それぞれが自分の撮影に専念します。
写真と動画を別々の会社に頼むと、何が困りますか?
撮影の場所が2社分要るうえ、客席の良い位置を奪い合うことがあります。お互いのカメラが映り込んだり、窓口や納期がばらばらになったりもします。前もって2社で撮影の位置を共有しておけば、多くは避けられますが、一つの会社にまとめれば、その段取りごと任せられます。
ピアノの発表会では、写真と動画のどちらが人気ですか?
どちらが人気かは、ご家庭が何を残したいかで分かれます。演奏の音や成長を残したいご家庭は動画を、晴れ姿を飾りたいご家庭は写真を選びます。どちらも捨てがたいという理由で、両方を頼む方もいます。手元(指づかい)を残したいなら、写真で大きく写すか、動画を複数台のカメラで撮ると、見ごたえが出ます。
撮影は本番だけですか? リハーサルも撮ってもらえますか?
パブットの写真撮影には、本番を中心に撮るプランと、リハーサル(ゲネプロ)から本番まで一日まるごと撮るプランがあります。本番中は撮影が禁止されていることもありますし、緊張で表情が硬くなることもあるので、リハーサルもあわせて撮っておくと、自然な表情を残しやすくなります。動画では、会場や舞台裏など、本番以外の様子を撮る「メイキング撮影」を、別料金で付けられます。
写真と動画を一緒に頼むと、安くなりますか?
写真と動画、写真と録音のように組み合わせて頼むと、割引があります。金額は内容によって変わるため、自動見積もりで目安をご確認ください。別々の会社に頼むより、段取りの手間も減ります。
会場で撮影が禁止されている場合は、どうなりますか?
会場や主催者の決まりで、撮影が制限されることがあります。フラッシュや三脚を使ってよいか、どこで撮影してよいかは会場ごとに違うので、発注の前に主催者から会場へ確かめておくと安心です。決まりに合わせた撮り方も、見積もりのときにご相談いただけます。
まとめ
演奏会・発表会の撮影で写真とビデオのどちらを選ぶかは、「何を一番残したいか」で決まります。演奏の音や流れ、成長の記録を残したいなら動画、晴れ姿を飾ったり配ったりしたいなら写真です。どちらも捨てがたいなら、両方を残しておくと、後悔が少なくて済みます。
ただし、1人のカメラマンでは、写真と動画を同時にきれいには撮れません。両方を残すには、写真の担当と動画の担当が要ります。別々の会社に頼むなら、撮影の位置を前もって共有しておくと安心です。一つの会社にまとめれば、その段取りもまとめて任せられます。
パブットは、写真も動画も録音も、一つの窓口でお引き受けしています。写真と動画の両方の現場を知る立場から、予算と目的に合った頼み方をご提案します。
見積もりは無料です。いくつかの質問に答えるだけで、その場で概算がわかります




