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吹奏楽部の定期演奏会 ポスター・チラシ・パンフレットの作り方|失敗しないコツ

吹奏楽部の定期演奏会では、ポスター・チラシ・パンフレットの3点が必要になります。この3点を、ひとつのテーマでそろえるのが基本です。

この記事では、デザインの基本ルールから印刷費の相場、本番から逆算した制作スケジュールまでを説明します。部員の手作りからプロへの依頼まで、作り方を4つに整理しました。

この記事の要点

  • 印刷物はポスター・チラシ・パンフレットの3点セットで準備し、3点に共通するテーマを最初に決めます
  • パンフレットは4の倍数ページで組みます(8・12・16・20ページ)
  • 印刷費の目安は3点セットで2〜4万円です(テンプレート+ネット印刷の場合)
  • 本番5か月前にテーマを確定し、4か月前に制作を始め、3か月前に配布を始めるのが理想です
  • 協賛広告で印刷費を回収するのが吹奏楽部の定番です(1枠1,000円〜)

この記事を書いた人

コンサートデザイン

コンサートデザイン編集部

演奏会のチラシ・プログラム・チケットを年間200件以上手がけてきたコンサートデザインのスタッフです。クラシック・吹奏楽・リサイタルなど、さまざまな演奏会の現場を知る立場から、役立つ情報をお届けします。

吹奏楽部の定期演奏会と印刷物3点セットの役割

吹奏楽部の定期演奏会は、3月か12月に開く学校が多くあります。なかでも3月の公演は特別です。3年生にとっては引退のステージであり、保護者やOB/OG、地域の方まで足を運んでくれる、部にとって1年でいちばん大きな舞台になります。

だからこそ、告知のポスターや当日のパンフレットに力を入れたくなりますが、実際には何から手をつければよいか迷う部長さんも多いのではないでしょうか。この記事は、その迷いを少しでも減らすために書きました。

まず、定期演奏会で必要になる印刷物を整理します。大きく分けてポスター・チラシ・パンフレットの3点で、それぞれ役割が違います。

印刷物3点セットの役割と使い分け

ポスター・チラシ・パンフレットは、それぞれ違う役割を持っています。

ポスター

遠くからでも目に入る、貼って知らせる1枚

大きさA2・B2が基本
貼る場所学校・地域の掲示板・音楽教室
時期本番の2〜3か月前
載せる情報最小限。タイトル・日時・会場を大きく、料金や連絡先は小さく

チラシ

手渡しや郵送で配る、持ち帰れる案内

大きさA4の片面が基本(載せる情報が多いときは両面)
渡す相手家族・友人・地域の方(手渡し・郵送)
時期本番の2〜3か月前
載せる情報中くらい(プログラム・地図・問い合わせ先)

パンフレット

当日、座席で読んでもらう冊子

大きさA5・A4の中綴じ冊子
渡す相手本番当日、会場の受付で配る
時期本番当日
載せる情報いちばん多い(曲目解説・部員紹介・協賛広告)

ポスターとチラシは来てもらうために作り、パンフレットは来てくれた方に楽しんでもらうために作ります。役割がまったく違うので、求められるものも変わります。ポスターとチラシの出来は何を目立たせるかで決まり、パンフレットは読み物としての丁寧さと仕上げの美しさが価値になります。

会場の入口に置く看板をどうするか、と悩む学校もありますが、別のものとして作る必要はありません。ポスターと同じメインのデザインをそのまま使えば、会場に向かう道から本番までが、ひとつの世界観にまとまります。

デザインを決める第一歩:テーマとメインの絵

定期演奏会の印刷物づくりで最初にやることは、その年の演奏会全体に共通する「テーマ」を決めることです。テーマが決まらないまま色や写真から考え始めると、ポスターとパンフレットで雰囲気がずれたり、曲目と絵が食い違ったりして、ちぐはぐな仕上がりになりがちです。

テーマは抽象的な言葉でかまいません。「世界旅行」「希望」「映画音楽」「アニメ映画の音楽」「海」「宇宙」のような言葉のほか、その年ならではの出来事と結びつけるのも効果があります。金賞を受賞した年なら「輝き」「閃光」、新しい顧問を迎えた年なら「はじまり」「Dawn」、部員が大きく増えた年なら「結集」のように、部にとっての意味をテーマに込めると、挨拶文や曲目の解説まで一貫した物語にまとまります。

テーマからメインの絵、つまり3点に共通して使うメインのデザインに落とし込むときは、次の3つを順に決めると迷いません。

  1. 色で表す: 「希望」なら淡いオレンジと白、「躍動」なら赤と黒のように、テーマを色の組み合わせで表します
  2. 図形や絵柄は1〜2個に絞る: 星・光線・波・歯車など、テーマを表す図形を選んで、ポスター全体で繰り返します
  3. 書体で雰囲気を決める: 明朝体は伝統的に、ゴシック体は現代的に、手書き風はあたたかい雰囲気に見えます

テーマは部長が一人で決めるより、副部長・パートリーダー・広報担当・顧問を交えて、案を3〜5つ出し合うのが現実的です。本番の5〜6か月前までにテーマを固められると、その後のデザイン制作や広報がなめらかに動き始めます。

テーマの発想7パターン・実例30選・決め方の5ステップ・著作権の注意点まで詳しく知りたい方は、定期演奏会のテーマ決め方|実例30選と企画の広げ方をご覧ください。

吹奏楽ポスターのデザイン基本ルール

吹奏楽部が作るポスターの出来は、デザインの知識よりも「情報の並べ方」で大きく差がつきます。センスの問題だと思われがちですが、実はそうではなく、ルールを知っているかどうかで決まります。

海外の印刷デザインの業界で共通して語られる原則を、吹奏楽部の現場に合わせてまとめると、3つの基本ルールになります。ここを押さえるだけで、一気に見違えます。

ルール 押さえるポイント
1. 情報を3つの層に分ける 団体名・演奏会名を最大、日時・会場は中くらい、入場料や連絡先は小さく
2. 色は3色、書体は2書体まで 色は3色以内、書体は2書体以内。詰め込むほど安っぽく見える
3. 写真は画面いっぱい、手書きは部分使い 写真を大きく使う。手書きはメインの絵やタイトルだけに限定

ポスターの情報の見せ方 良い例と悪い例

文字の大きさと色の使い方で、読む順番が決まります。

✓ 良い例

団体名と演奏会名を大きく、日付を強調し、ネイビー・白・ゴールドの3色でまとめたポスターの見本

  • 団体名と「定期演奏会」が大きく、遠くからでもひと目でわかる
  • 日付が強調されていて、次に目が止まる
  • 会場・料金は小さな文字で、最後に読んでもらう
  • 色はネイビー・白・ゴールドの3色だけ

✕ 悪い例

すべての文字がほぼ同じ大きさで、5色以上の色と何種類もの書体が混ざったポスターの見本

  • すべての文字がほぼ同じ大きさで、主役がわからない
  • 色が5色以上あって、目が迷う
  • 書体がばらばらで落ち着かない
  • 星のマークや絵文字が、本文より目立ってしまう

とくに「入場無料」を大きく入れると、団体名と同じくらい目立って、印象がぼやけます。無料であることは来場のきっかけになる大事な情報ですが、まず曲目や演奏会名で興味を持ってもらい、最後に「無料で聴ける」と気づいてもらう順序が理想です。

コンサートデザイン プランナー

三浦
(プランナー)

ポスターの試作を最初に見せていただくと、色が5〜6色入っていることがとても多いです。部員のみなさんで意見を出し合うと、それぞれの推しの色が自然と増えてしまうためです。「メインとサブ、アクセントの3色だけに絞りましょう」とお伝えすると最初は驚かれますが、仕上がりを見て「こちらのほうが演奏会らしい」と納得される方がほとんどです。

手書きポスターの作り方(モチーフ4系統・レイアウトの4つの型・配色パレット・画材の選び方・制作スケジュール)は、吹奏楽ポスター 手書きアイデア集|部員でも描ける型とモチーフで詳しく説明しています。コンサートデザインの制作実績ページでも、実物を見比べられます。

定期演奏会チラシの設計と配りかた

チラシは、ポスターと同じメインのデザインを使いながら、大きさと情報の量を切り替えた「配るための」印刷物です。ポスターの小さな兄弟、と考えるとわかりやすいかもしれません。

定番はA4の片面フルカラーです。1枚の中に、演奏会の顔になるタイトル・日時・会場・メインのデザインと、主な曲目や出演者、会場への行き方、問い合わせ先までを収めます。吹奏楽部の定期演奏会のチラシでいちばん多いのがこの組み方ですので、迷ったらまずこれで試してみてください。載せたい情報が多いときだけ、両面にします。

片面1枚に収める情報の置き方

上半分は「顔」、下半分は「案内」です。目立たせる情報と読ませる情報を上下で分けるのが、崩れない組み方です。

場所 役割 載せる情報
上半分(顔) 目に留まる部分 タイトル・日時・会場・メインのデザイン(余白多め)
下半分(案内) 読んでもらう部分 主な曲目・指揮者やゲストの紹介・会場の地図と最寄り駅・入場料・問い合わせ先

下半分は文字が多くなりがちなので、見出しと本文の大きさをはっきり分けると読みやすくなります。項目ごとに罫線や色の帯で区切るのも効果があります。曲目の解説や部からのメッセージまで載せたいときは両面にしますが、まずは片面に収まる情報に絞るほうが読みやすくなります。

掲示用と配布用を作り分ける時間がないときは、チラシをそのまま掲示に使ってもまったく問題ありません。完璧を目指して時間切れになるより、そのほうがずっとよい結果になります。

配布枚数の目安

必要な枚数は部の規模と配る相手によって変わりますが、おおまかな目安は次のとおりです。

配布先 枚数の目安
部員が家族に手渡す 部員数 × 3〜5枚
学校内配布(職員室・各クラス) 50〜100枚
地域の音楽教室・楽器店・ホール 50〜100枚
OB・OG向け郵送 30〜100枚
近隣中学校・高校への告知 100〜300枚

中学校の吹奏楽部なら200〜300部、高校の吹奏楽部なら500部前後、大学や記念公演を控えた団体なら1,000部以上(大学では3,000部ほど頼むところもあります)が、現実的な発注の単位です。観客をぐっと増やしたい記念公演の年は、中学校でも500部まで増やす学校があります。

チラシの制作を相談したい方や依頼を検討中の方は、チラシデザインのサービスページで制作の事例と料金をご確認いただけます。

定期演奏会パンフレットの構成と作り方

定期演奏会のパンフレット(プログラムの冊子)は、ポスターやチラシとは作り方の考えがまったく違います。来場した方が座席で読むための「読み物」なので、情報の多さと丁寧な作りそのものが価値になります。

パンフレットを作るうえでまず押さえたいのが、ページ数は必ず4の倍数にするというルールです。中綴じの製本(ホッチキスで背を留める製本)では、ページ数は4・8・12・16・20・24と、4ずつしか増やせません。そのしくみを図にまとめました。

パンフレットのページ数が4の倍数になる理由

中綴じの冊子は、1枚の紙から4ページを作る製本方式です。

1

1枚の紙で4ページ作れる

紙を二つ折りにすると、表と裏を合わせて4ページになります

2

折った紙を重ねてホッチキスで留める

これが「中綴じ」という、いちばん簡単な製本方式です

3

ページ数は4の倍数だけ

9ページや10ページの冊子は、物理的に作れません

吹奏楽部の定期演奏会で現実的なページ数は、次のあたりです。

団体の規模 判型 ページ数
小規模な部・中学校 A5判 8〜12ページ
一般的な高校吹奏楽部 A5またはA4判 12〜20ページ
記念公演・大規模団体 A4判 24〜32ページ

パンフレットに入る主な項目は、ごあいさつ(部長・顧問)、プログラムの一覧、曲目の解説、指揮者・ゲストの紹介、部の紹介、パートの紹介、OB/OGからのメッセージ、3年生の引退メッセージ、協賛広告、裏表紙(次回公演の予告)です。これらを4の倍数のページに合わせて配分します。

16ページの標準的な台割(ページ割り)の組み方、挨拶文の5ブロック型、1曲150〜400字の曲目解説の書き方、パート紹介を楽譜のスコア順に並べる方法、協賛広告の集め方(本番5〜6か月前からの動き出し方)まで、パンフレット制作の中身全般は、定期演奏会パンフレットの作り方|16ページ構成と挨拶文・曲目解説のコツで詳しく説明しています。

吹奏楽以外(ソロ・合唱・オーケストラなど)も含めたプログラム全般の作り方は、演奏会プログラム・パンフレットの作り方|構成・デザイン・印刷までをご覧ください。

ポスター・チラシ・パンフレットの3点がそろうと、こう見えます

3点をひとつのテーマでそろえた実例を見ておくと、次の章で作り方を選ぶときに、めざす仕上がりが決めやすくなります。

さまざまなデザインの演奏会チラシが重ねて並べられたイメージ画像

コンサートデザインの制作サンプルをみる

制作の4つの方法:自作からプロに全部任せるまで

定期演奏会の印刷物づくりには、大きく分けて4つのやり方があります。どれを選ぶかは、部員の腕前・残り時間・その年の記念性、そして予算で決まります。次の図を見ながら、自分たちに合う道を探してみてください。

4タイプの比較

制作の4つの方法 費用と仕上がり

全部自分たちで作るか、プロに頼むか。4つの選び方を並べました。

タイプ1 全部自分たちで作る

Canva・PowerPoint・手書きなど、無料で使えるものだけで作る

費用の目安1万円〜(印刷費のみ)
仕上がり部員の得意・不得意で差が出る
必要な腕前初級(誰でも始められる)
かかる時間多い
向いている状況予算がなく、時間に余裕がある

タイプ2 プロ用ソフトで作る

Illustrator・InDesignを使える経験者が部内にいる場合

費用の目安2〜4万円
仕上がり慣れた人がいれば高い
必要な腕前上級(経験者が必要)
かかる時間多い
向いている状況部内に経験者が2人以上いる

タイプ3 テンプレートで作って、印刷だけ頼む

ラクスルなどの無料テンプレートを使い、印刷費だけを払う

費用の目安2〜4万円
仕上がりテンプレートの品質で安定
必要な腕前中級(テンプレートの決まりを守って文字を差し替える)
かかる時間少ない
向いている状況ふだんの年の定期演奏会

タイプ4 デザインも印刷も全部プロに任せる

方向性づくりから印刷まで、丸ごと依頼する

費用の目安5万円〜
仕上がりプロ品質で安心
必要な腕前不要(頼むだけ)
かかる時間最小
向いている状況周年・記念公演

本番まで5か月以上あって、文字の差し替えができる部員がいるなら、タイプ3がいちばんバランスがよい選び方です。

コンサートデザイン プランナー

三浦
(プランナー)

タイプ2のIllustrator・InDesignは、実はいちばん危ない選択だと感じています。部内に経験者が1人しかいないと、その人がテストや部活、受験で忙しくなった瞬間に、全部止まってしまうのです。手伝える人がもう1人いないなら、タイプ3(テンプレート+印刷)のほうが安全です。ソフトの性能より、作れる人数の余裕で選ぶことをおすすめしています。

タイプ1でよく使われるツール

タイプ1を選ぶ部のために、よく使われるソフトと方法を表にまとめました。どれも無料か、学校のパソコンに入っているものなので、すぐに試せます。

ツール 特徴 向いている用途
Canva 吹奏楽・コンサート用テンプレートが豊富。AI画像生成やAI文案も使える ポスター・チラシ・パンフレット全般
Adobe Express チケットやチラシのテンプレートが無料。Adobeのフォントが使える チラシ・チケット
PowerPoint 学校PCに標準搭載。部員のほぼ全員が操作できる ポスター・チラシ・配布資料
Word 小冊子モードで中綴じパンフレットが組める パンフレット
手書き+コピー 予算ゼロ。温かみが出る ポスターのメインのデザイン

プロに相談したいとき

タイプ4の「全部プロに任せる」は、周年の公演、金賞後の凱旋公演、顧問の退任記念など、節目の年に選ぶ学校が多いです。プロに頼む価値は、見た目の美しさ以上に、現場の経験から来る知恵にあります。コンサートデザインでは吹奏楽部の定期演奏会に特化したデザイン制作をお受けしていますので、気になる方はお問い合わせからご相談ください。

印刷費の相場と予算の立て方

印刷物3点セットの費用は、実は思っているより抑えられます。タイプ3(テンプレート+印刷だけ依頼)なら、3点セットで2〜4万円に収まるのが一般的です。

ネット印刷の公開料金の目安

ラクスルなどの主なネット印刷サービスの、標準的な料金の水準をもとにまとめたのが次の表です。

印刷物 仕様 100部 500部
A4チラシ フルカラー両面(片面はこれより安い)・コート90kg・通常納期 約1,500〜2,500円 約2,500〜4,500円
A5中綴じパンフレット(8ページ) フルカラー・通常納期 約9,300〜11,200円 約20,000円前後
A5中綴じパンフレット(16ページ) フルカラー・通常納期 約15,800〜18,900円 約28,000円前後
A2ポスター 屋内用1枚から 1枚1,037円〜

上の表はあくまで目安です。納期を早めると価格は上がり、余裕のある日程にすれば下がります。時期によって値下げのキャンペーンが適用されることもあるので、正確な金額は各印刷会社の見積もりページで確かめてください。

自作した場合の実費例

一般の吹奏楽団の運営者が公開している実例では、告知物を合計約10,000円でまかなえたことが紹介されています。内訳は、手作りのフライヤーに加えて、チケット500部と、3つ折り両面フルカラーのパンフレット500部をネット印刷で注文したものです。

デザイン費をゼロにして手作りし、中綴じの冊子ではなく3つ折りのリーフレットを選んだことが、費用を抑えられた理由です。選び方ひとつで、ここまで変わります。

定期演奏会の総予算を50万円程度と想定する学校では、印刷物は総予算の数%〜1割程度が目安です。ホールの使用料・楽器の運搬・広告宣伝と並ぶ、無視できない固定費のひとつです。

全部プロに任せる(タイプ4)の相場

デザインから印刷まで一括でプロに頼む場合、3点セットで最低5万円〜が一般的な相場です。節目の年や記念公演では、仕上がりを高めるために10万円以上をかける学校もあります。

内訳は大きく、デザイン費(打ち合わせ・方向性づくり・レイアウト・修正の対応)と印刷費です。具体的な料金は案件ごとに違いますので、無料の自動見積もり(約1分)で部数や仕様を選ぶと、概算がその場で分かります。

協賛広告で印刷費を回収する

多くの吹奏楽部では、パンフレットの協賛広告で印刷費の一部、または全額を回収しています。1枠あたりの単価は学校や団体によって違いますが、次のような目安がよく使われます。

広告枠 中規模演奏会(300〜500部) 大学吹奏楽部・大規模(1,000部以上)
1/8枠(名刺大) 1,000〜3,000円 3,000〜5,000円
1/4枠 2,500〜5,000円 5,000〜12,500円
1/2枠 5,000〜10,000円 10,000〜25,000円
1ページ 10,000円〜 20,000〜50,000円

たとえば1枠3,000円の協賛を10件集めれば、それだけで30,000円になり、パンフレットの印刷費をほぼまかなえます。協賛してくれた方へのお礼として、当日の招待チケットを1〜2枚お渡しするのが慣例です。

吹奏楽部の定期演奏会の印刷物も手がけています

年間200件以上の演奏会・学校行事の印刷物から、実際の仕上がりをご覧いただけます。

さまざまなデザインの演奏会チラシが重ねて並べられたイメージ画像

コンサートデザインの制作サンプルをみる

本番から逆算する制作スケジュール

定期演奏会の印刷物でもっとも多い失敗は、準備が遅れて、本番の1〜2か月前にあわてて作ることです。

デザインと印刷には、最低でも3か月、余裕を持つなら4〜6か月の準備期間が必要です。本番を起点に逆算すると、次のようなスケジュールが理想です。

本番から逆算する制作スケジュール

本番までの各段階でやることを、上から順に並べました。

本番までの流れ

6か月前テーマと選曲の話し合いを始める(プロに頼むなら、依頼先の相談もこの時期に)
5〜6か月前協賛広告のお願いを始める(遅くとも4か月前までに連絡)
5か月前テーマ・選曲を確定し、メインのデザインの方針を決める
4か月前デザイン制作を始める(自作でも発注でも)。初稿から校了まで
3か月前ポスター・チラシが届く。配布・掲示を始める
2か月前配布先を広げる(地域の音楽教室・他校・ホール)
3週間前パンフレットの原稿締切(挨拶文・曲目解説・部員紹介)
2週間前パンフレットを入稿する
1週間前パンフレットが届く。リハーサルで使う
本番当日会場で配る

気をつけたいのは、ポスター・チラシの配布を始める時期です。本番3か月前までに配り始めるのが理想です。地域の音楽教室や他校に貼ってもらうには、貼ってから本番までに十分な期間が要るためです。

中学・高校の吹奏楽部では、本番の1〜2か月前になってようやくポスター・チラシができあがることも珍しくありません。期末試験やコンクールの直後から制作に入る学校が多いためです。最低限、本番1か月前までに配り始めれば当日には間に合います。ただし、地域の音楽教室や他校への掲示まで広げたいなら、本番3か月前までに仕上げるのが理想です。

パンフレットの原稿作業は、想像以上に時間がかかります。曲目の解説や挨拶文は、書き始めるとなかなか進みません。3年生の引退メッセージやOB/OGのメッセージを入れる場合、本番3週間前の締切を超えると、デザインの作業が本番に間に合いません。部長・顧問・広報担当の3人で原稿の担当を分け、締切を部全体に知らせてから動くと、トラブルがぐっと減ります。

タイプ4(全部プロに任せる)を選ぶ場合は、打ち合わせ・初稿・修正のやり取りに2〜3週間、印刷に1〜2週間かかります。合わせて1か月半は見ておくと安全です。本番4〜5か月前には依頼先を決めて発注するのが現実的な目安です。

コンサートデザイン プランナー

三浦
(プランナー)

「あと1か月しかないのですが間に合いますか」というご相談を、毎年受けています。お引き受けできる場合もありますが、時間が短いと、試せるデザインの選択肢がどうしても減ります。本番5か月前に動き始めれば5〜6パターン試せる配色も、締切の間際では2〜3パターンで決めざるをえません。理想を形にしたいなら、早めの動き出しがいちばんの近道です。

やりがちな失敗と回避方法

吹奏楽部の定期演奏会の印刷物では、どの学校も不思議と似たつまずきを繰り返しています。裏を返せば、先に知っておくだけで、制作の時間を大きく節約できます。代表的な7つを表で紹介します。

やりがちな失敗 回避のポイント
情報を詰め込みすぎる ポスターは「顔」の役目だけに絞って、詳細はチラシやパンフレットに回す
色やフォントが増えすぎる 色は3色以内、フォントは2書体以内、全印刷物で統一する
手書きで文字まで潰れる 文字はデジタル、イラストは手書きの組み合わせが安全
協賛広告の貼り付けが雑 1枠ごとに統一テンプレートを用意してから配置する
解像度不足・色モード間違い 解像度350dpi・CMYKが基本。ネット印刷のデータチェック機能を必ず使う
配布開始が遅い 本番3か月前に配布開始が理想。1か月を切ると観客が予定を組みにくい
地図が小さい 最寄り駅からの徒歩ルートがわかる大きさで入れる

コンサートデザイン プランナー

三浦
(プランナー)

表に載せきれなかった失敗でよく見るのが、顧問の先生がデザインを全部ひとりで抱え込んでしまうことです。デザインが得意な先生ほど、そうなりがちです。先生が忙しい時期と重なると本番の直前まで動かず、部員が触れる余地もないまま終わってしまいます。デザインの担当は先生ではなく、部員2〜3人のチームに分けるほうが、トラブルがずっと少なくなります。

分かれ目を決める材料として、実物を見ておく

自作か外注かは、どこまでの仕上がりを望むかで決まります。

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自作か外注か、判断の分かれ目

部内で自作するか、プロに頼むかで悩む部は多くあります。決めきれないときは、残り時間・腕前・記念性の3つの軸で考えると答えが見えてきます。予算については、自分たちが選んだ方法の相場を「印刷費の相場と予算の立て方」の章で確かめてください。

判断の軸 自作で十分 プロに相談したい
① 残り時間 本番まで5か月以上ある 3か月を切っている
② 部員のデザインの腕前 Canva・PowerPointを使える部員が複数いる 任せられる部員がおらず顧問も手が回らない
③ その年の記念性 通常の年の定期演奏会 周年・金賞後の凱旋・顧問退任など節目の回

節目の年はプロに任せる価値がある

特別な年の定期演奏会では、パンフレットそのものが部員の記念品として何十年も残ります。次のような公演なら、数万円の外注費をかけてでもプロの品質で仕上げる価値が十分にあります。

プロに頼む価値がある「節目の年」
  • 創部○周年の記念公演
  • コンクールで金賞を取った直後の凱旋公演
  • 顧問の退任を記念する公演
  • 学校の統廃合前の、最後の定期演奏会
  • 外部から招くゲスト(プロの奏者・有名な指揮者)を迎える公演

コンサートデザインが提供していること

コンサートデザインは、クラシックや吹奏楽などの演奏会のチラシ・プログラム・チケットを専門に手がけ、年間200件以上の実績があります。

チラシ・ポスター・パンフレット・チケット・招待状まで、まとめてお引き受けしています。吹奏楽部の定期演奏会も、得意な分野のひとつです。

  • 相談・お見積もりは無料です。自分たちで作るか頼むか迷っている段階から、気軽にご相談いただけます。
  • 曲目・日程・ご希望のイメージの3点をお伝えいただければ、数営業日で予算感と日程の目安をお返しします。
  • お見積もりをご覧になったうえでお断りいただいても、費用は一切かかりません。
  • 全点まとめてのご依頼はもちろん、「チラシだけ」「パンフレットだけ」という部分的なご依頼にも対応しています。

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よくある質問

吹奏楽部の定期演奏会ポスターは何部作れば十分ですか?

ポスターは、団体の規模によりますが、コンサートデザインで手がけた例では10〜100枚ほどです。学校内・地域の掲示板・音楽教室・楽器店など、貼ってもらえる場所の数を先に数えて、予備を少し足した枚数を作ります。手渡しや郵送で配るチラシは別に数え、中学校なら200〜300部、高校なら500部前後が目安です(「配布枚数の目安」の節を参照)。

パンフレットのページ数はどう決めればよいですか?

4の倍数で組むのがルールです。中学校や小規模な部なら8〜12ページ、一般的な高校の吹奏楽部なら12〜20ページ、周年記念や大きな団体なら24〜32ページが目安になります。

挨拶文・プログラム・曲目の解説・部員の紹介・協賛広告の量を合わせて、必要なページ数を逆算してみてください。そのうえで、4の倍数に丸めます。足りなければ、部の紹介や1年間の活動の振り返りで調整できます。

手書きポスターでも集客に使えますか?

使えます。ただし全面を手書きにするのではなく、メインのデザイン(イラストやタイトルの文字)だけを手書きにして、日時・会場・曲目などの情報はパソコンで組んだ読みやすい文字にする、という組み合わせをおすすめします。

手書きは温かみや味を出せる強い武器ですが、情報が読みにくくなると集客の力は下がります。スキャナーやスマートフォンで取り込んで、CanvaやPowerPointで文字を組むのが現実的なやり方です。

協賛広告はどうやって集めればよいですか?

保護者・OB/OG・卒業生が経営したり勤めたりしている地元の商店や楽器店、音楽教室、飲食店などが、主な協賛先になります。依頼は本番の5〜6か月前に始めるのが理想で、遅くとも本番4か月前までには連絡を出してください。

中規模の演奏会(300〜500部)なら、1/8枠(名刺大)で1,000〜3,000円、1ページの広告で10,000円〜が目安です。1,000部以上の大きな演奏会では、1/8枠3,000〜5,000円、1ページ20,000〜50,000円ほどになります。学校の吹奏楽部では、1/8〜1/4の枠を中心に集めることが多くあります。お礼として、当日の招待チケットを1〜2枚お渡しするのが慣例です。

自作と外注で迷ったときの判断基準は?

3つの軸で考えてみてください。

第一に、残り時間です。本番まで5か月以上あれば自作でも間に合いますが、3か月を切ったらプロに相談したほうが安全です。

第二に、部員のデザインの腕前です。CanvaやPowerPointを使える部員がいるならタイプ1かタイプ3(テンプレート+印刷)で十分ですが、誰もデザインに回せないなら、依頼が現実的な選択肢になります。

第三に、その年の記念性です。周年の公演や金賞後の凱旋公演など特別な回は、プロの品質で仕上げる価値があります。

印刷入稿データで失敗しないコツは?

解像度は350dpi以上、色の方式はCMYK、トンボ(裁ち落としの目印)と塗り足し3mm(裁断のずれに備えて、紙の端の外側に3mm分だけ色や写真を伸ばしておく余分)を付けるのが基本です。PowerPointで作ったデータをそのままPDFで入稿すると、RGBのままで色がくすむ原因になります。

ネット印刷の各社が用意している無料のデータチェックを必ず使い、エラーが出たら指示に従って直してから入稿してください。写真はスマートフォンで撮ったものでもかまいませんが、引き伸ばすことを考えて、なるべく高い解像度で撮っておくと安心です。

まとめ:3点セットで定期演奏会を成功させる

吹奏楽部の定期演奏会の印刷物は、ポスター・チラシ・パンフレットの3点セットで構成されます。いちばん大事なのは、3点に共通するテーマとメインのデザインを最初に決めることです。ここさえ外さなければ、大きな失敗は避けられます。

テーマが定まれば、色・フォント・写真の扱い方が自然に決まり、3点の雰囲気もそろいます。ポスターとチラシは情報を3つの層に分けて、色は3色、フォントは2書体までに絞るだけで、素人でも崩れない仕上がりになります。パンフレットは4の倍数ページというルールを守り、標準的な構成に沿って組み立てれば、読みやすい冊子に仕上がります。

予算は、タイプ1(完全な自作)なら1万円台から、タイプ4(全部プロに任せる)なら5万円以上が目安です。協賛広告で印刷費の一部を回収する工夫も、吹奏楽部の長年の知恵として定着しています。

準備は本番から逆算して、本番5か月前にテーマを決め、4か月前に制作を始め、3か月前に配布を始めます。この流れで進めれば、無理なく本番を迎えられます。通常の年は部員の手作りやテンプレートの活用でも十分ですが、周年の公演や節目の回はプロに任せる価値があります。

コンサートデザインでは、吹奏楽部の定期演奏会に特化した印刷物のデザインをお受けしています。事例やご相談は、制作実績お問い合わせをご覧ください。演奏会が成功することを、心から願っています。

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